ベネッセコーポレーション(岡山県岡山市)の通信教育「進研ゼミ小学講座」の冊子に、ポケモンに酷似したキャラクターが描かれているとして、Xに投稿された画像が波紋を広げている。クレジットがないことなどから無許可での掲載を疑う声が相次いだ。ベネッセコーポレーションの親会社、ベネッセホールディングス(HD)は、2024年12月6日、無許可でのポケモンのキャラクターの掲載を認め、「今回の件を重く受け止め、社内の制作・チェック体制をあらためて見直し、再発防止に努めてまいります」とした。「ニンフィア」と「ゼラオラ」に酷似したキャラに「パルワールドもビックリ」注目を集めているのは、小学5年生向けの教材「1分集中スピードクイズQ」を紹介するものだ。「がんばるとキャラクターが育つから勉強のやる気もぐんぐんアップ!」と記載されている。その下に、ポケモンの「ニンフィア」と「ゼラオラ」に酷似したキャラクターが描かれている。ポケモンの公式イラストとはタッチが異なることや、クレジットの記載がないことから、無許可ではないかと疑う声も上がった。なお、この2体以外にもグレーと青のキャラクターが2体描かれているが、これはポケモンと酷似しているわけではなさそうだ。投稿者はこのチラシが弟に送られて来たものだとし、任天堂とポケモンが特許権侵害を訴えて提訴しているポケットペアのゲームを挙げ、「パルワールドもビックリだよ」とコメントしている。J-CASTニュースの取材に応じた投稿者は、弟はこのチラシについて、はっきりとした日付は覚えていないものの24年11月23日頃に届いたと話していると明かした。小学4年生向けに送付された「おそらく進研ゼミの利用者向けのもの」と説明した。「1分集中スピードクイズQ」にはオリジナルキャラクターのみ登場ベネッセHDの広報部は12月6日、J-CASTニュースの取材に、「カラーを選ぼう!キャンペーン」を案内するための子ども向けの冊子と漫画に無許可で「ポケモン」のキャラクターを掲載したことを認めた。「制作過程のミスにより、『ポケットモンスター』のキャラクターである『ゼラオラ』および『ニンフィア』のイラストを、キャラクターの権利を管理する株式会社ポケモン様の許諾を得ずに制作および掲載していた事実が発覚いたしました」冊子や漫画は、「進研ゼミ小学講座<チャレンジタッチ>4年生」の12月号教材と一緒に一部の受講者に送付したものという。「株式会社ポケモン様の管理する権利を侵害する形となったほか、ご案内をお届けした受講者の方においては、教材に『ポケットモンスター』のキャラクターが登場すると受け止められる内容となっておりました」と説明したうえで、「1分集中スピードクイズQ」にはポケモンのキャラクターは登場せず、進研ゼミオリジナルキャラクターのみが登場すると訂正した。ニンフィアとゼラオラの左にいる2体が、実際に登場するオリジナルキャラクターという。受講者やポケモンに謝罪「再発防止に努めてまいります」前出のベネッセHD広報部は、「受講者の皆様や、キャラクターの権利を持つ株式会社ポケモン様をはじめ、関係者の皆様に大変なご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます」と謝罪。「今回の件を重く受け止め、社内の制作・チェック体制をあらためて見直し、再発防止に努めてまいります」とした。
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