宮沢洋一税調会長は「倒閣運動しているのと同じ」「野党のような振る舞い」
―― その文脈でも、12月24日に予定されていた自民、公明、国民民主の3党による協議が、自民党の宮沢洋一税調会長の日程を理由に見送られたことに憤っている、ということですね。
玉木: 絶対「宮沢逃げるな」という風になるんじゃないですか?
―― 年をまたぐことになりますね。
玉木: うちは別に構わなくて、予算が通らなくなるのは政府与党ですよ?大丈夫なんですか?という気がして、こちらが逆に、すごく心配しています。
―― 12月21日の配信では、「次の攻防は2月末~3月初め」と話していました。もう少し後ろ倒しになる感じでしょうか。
玉木: まずは、衆議院で予算が通るときが大事な局面で、通らなかったら結局年度内に成立しません。予算が通らないと政権倒れますよ。そうなったら石破さんが退陣という話も出てくるから......。宮沢さんはこうやって(協議見送りという形で)反発しますが、結局これは石破さんの倒閣運動しているのと同じですよ。予算を成立させないように。まるで野党のような振る舞いになっていると思いますけどね。
―― このまま協議が進まなければ、国民民主党としても予算案に賛成する可能性は、どんどん低くなりますね。
玉木: 今の時点でゼロだから。
―― 予算が通らないとなれば、石破内閣も厳しいですね。
玉木: 予算成立しなかったら倒れますからね。だから、今一番石破政権の行く末を真剣に考えているのは国民民主党じゃないですか?
―― その文脈で言えば、週刊ポストの最新号(25年1月10日号、首都圏では24年12月23日発売)に「3月に『玉木総理』爆誕」という見出しが躍っていました。大雑把に言えば、石破内閣が立ち行かなくなって玉木代表を担がざるを得なくなる......という筋書きなのですが、ああいう話が出ると、うれしいものですか。
玉木: 私は冷静に見てますけど......。とにかく日本のためにはちゃんと予算を通さなきゃいけないと思っていて、そのためには、それなりの合意形成をしないといけない。いつまでたっても宮沢さん、自公が過半数取っていて、野党の意見なんか蹴飛ばしておけばいいんだよ、みたいな感じがあるのが、ちょっと心配になってきますね。
―― 日本維新の会は、所得制限なしの高校の授業料無償化実現と引き換えに本予算案に賛成するとの見方も出ています。仮にそうなった場合、キャスティングボートが向こうに移ってしまう......といった気持ちはありますか。
玉木: 全然ないです。移ったら移ったで結構です。我々はそういうことではなくて、国民に約束した政策がどれだけ実現するかということだけで判断しているので、もし維新さんが賛成して、うちの178が吹っ飛ぶんだったら、もうそれでも構わないですよ。それもひっくるめて、参院選で国民の皆さんにご判断いただければいいと思っています。我々は政策を天秤にかけられたから曲げるなんてことは一切しません。
(後編に続く。12月29日掲載予定です)
玉木雄一郎さん プロフィール
たまき・ゆういちろう 国民民主党衆院議員。1969年香川県生まれ。東大法学部卒。93年旧大蔵省入省。2009年の衆院選で香川2区から初当選し、現在6期目。旧民進党幹事長代理、旧国民民主党共同代表を経て18年9月から同代表。20年9月に分党を経て新国民民主党設立、代表に就任。
本日予定されていた自民党、公明党、国民民主党による「103万円の壁」の協議が、自民党の宮沢洋一税調会長の日程が合わなかったため、見送りとなりました。
— 玉木雄一郎(国民民主党) (@tamakiyuichiro) December 24, 2024
この協議以上に重要な日程があるのでしょうか。国民の手取りを増やす協議を軽視しているのではないでしょうか。…