「上司が一方的に教える」のではなく、「共に考え、共に成長する」姿勢が重要
――最近の新入社員は、いろいろと難しいところもあるのですね。先輩や上司はどう接して育成していけばいいでしょうか。一番重要なアドバイスをお願いします。
斎木輝之さん ポイントは、OJT(職場での実務教育)自体を「教育(教え、育てる)」から「共育(共に育つ)」へ転換していくことです。
現代は変化の激しい時代であり、上司や先輩も含めて誰も「正解」を持ち合わせていません。そのため、Z世代の育成には、「上司・先輩が一方的に教える」のではなく、「共に考え、共に成長する」姿勢が重要です。
また、彼らは失敗を避けがちな傾向があるため、小さな成功体験を積ませ、努力やプロセスをしっかり評価することで自信をつけさせることが大切です。こうした関わり方を続けることで、新入社員は「やればできる」「もう少し頑張ってみよう」と感じ、自発的な成長へとつながっていくといえます。
Z世代の特徴を知ることは大切ですが、決めつけずに接することがもっと大事。時代が違えば、価値観も変わるのは自然なこと。「昔のやり方が正しい」と思うのではなく、「そういう背景があるのだな」とまずは理解することが、新人との良い関係づくりにつながります。
大切なのは、自分が接する新人一人ひとりをよく見て、関心を持つこと。特徴にとらわれすぎず、「目の前の新人はどんな人なのだろう?」という気持ちを大事にして接していただければと思います。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)