「動けない人は家に居ろ」という考えを改めてほしい
――一方で木村さんは、国会審議のオンライン化・デジタル化を進めるよう求めたことがあります。
「押しボタン式採決は反対ではありませんが。採決の時間が短くなっちゃうのはどうでしょうか。障がいを持っている人にとっては、デジタル化は確かに便利かもしれない」
――今後の課題は?
「先日の予算委員会で、重度訪問介護などを利用する人が選挙に立候補できなくなる趣旨の告示を廃止するよう求めました。総理は、一律に社会通念上適当でない外出に当たるものではない、と答弁しました。地方の議員さんで、選挙に出る際に介護費用を自腹で出している方もいるので、『重度訪問介護』などの制度を使って選挙ができるようにしていただきたい、と思います。『就労』を伴う『重度訪問介護』も莫大な予算がかかると厚労省から言われていますが、検討してほしい。動けない人は家の中にいろという、閉鎖的な、差別的な考えを改めて制度をつくっていただきたいと思っています。課題はなお、多く残っています」
(ジャーナリスト 菅沼栄一郎)