1990年代のワンピースが母から娘へと受け継がれ...X投稿が話題に 販売元が決断した異例の復刻、その思いを聞いた

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今回の復刻版で再現した部分と変更した部分は?

   しかし、今回の復刻版に対し、「再販じゃなくて別物じゃん」「当時のそのままワンピースの復刻がよかった」という異論も出た。増永さんが紹介したものと復刻版とでは、服の色やボタンの色、ポケットの有無などの違いがあったためだ。なお、担当者によれば、増永さんが紹介した2種類のワンピースは、そもそもデザインも異なるという。

   復刻版では、グレーの色を残し、ベージュではなくブルーを販売。つまり、当時のグレーのデザインを復刻したことになる。その理由を「弊社が毎月お客さまとコミュニケーションをしていく中で、通常グレーが好まれる傾向が高いことを考慮しました」と明かす。また、増永さんとも事前に話し合った結果、より利用しやすい色をよみがえらせることになったという。

   では、当時との共通点はなにか。

「同じ部分としては、当時のワンピースの特徴でもあった、美しいシルエットとウエストのダーツで仕立てたラインを大切に踏襲しています。切り替えのないクラシカルなデザインが魅力です」

   一方、変更を加えた点については次のように説明する。

「変更点としては、当時は裏地つきだった仕様を、現在の猛暑の夏や着用シーンを考慮し、裏地なし+キャミドレスセットの仕様にしています。また、細かなディテールについても現代のライフスタイルの中どのようにしたら快適に着ていただけるだろうとプランナーが試行錯誤し調整を行いました」

   当時の同じ素材や部品の入手も難しかったという。しかし、できる限り再現したとしている。また、年々激しさを増す猛暑での着用シーンを考慮して変更を加えたと説明している。

   しかし、増永さんが紹介した商品を買いたいという声を受け、担当者は「この復刻に大きな期待を寄せていただいていたことを実感し、そのご期待にも出来る限り寄り添いたいと考えています」とも。ベージュも形にしたいとの思いがあると明かした。

   さらに、増永さんが帰国するタイミングで打ち合わせする予定もあるそうだ。担当者は「引き続き、この物語をあたたかく見守っていただけたらうれしいです」と呼びかけた。

   こうした声もあるなか、復刻版も想定よりも多く売れているという。「結果として企画時に予定していた受注数の2倍以上ものご注文をいただいている状況です」。

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