指定して呼ぶことはできない仕組み、それでもこうすれば見分けられる
幸運のタクシーは、東京23区・武蔵野市・三鷹市を走っている。偶然出会うことを重視しているため、この車両を指定して呼ぶことはできない仕組みになっている。しかし、他のタクシーと見分ける特徴もある。それは、車体上部に付いている「行灯」だ。
日本交通の行灯にデザインされている桜のマークが「桜色(ピンク色)」であれば、幸運のタクシー。桜色(ピンク色)以外には、一般乗務員が運転する「青色」のものと、社内の一定の基準を満たした優良乗務員が運転する「金色」のものがある。
しかし、見分け方が分かっても、滅多に出会えない。乗車証には「日本交通5000台のうち7台」とあるが、取材した22日の時点では、約5900台のうち7台になっていると担当者は話す。
さらに、これらの地域には約4万台のタクシーが走っているとし、「アマチュアゴルフのホールインワン」と同じくらいの確率なのだという。
SNSでは好評の幸運のタクシー。利用者からは実際どのような声があるのか。オリジナルデザインの記念乗車証を褒めてもらえることがあると、担当者。乗務員の接客を褒める声もあるという。
「接客時の乗務員の気遣いなどが『とても心地よかった』という声を頂きました。その他にも、乗務員から『お客様から喜んでもらえるので、モチベーションになる』という反応もありました」
日本交通では、目的地・経路などの確認や、シートベルトや忘れ物などの声がけなど、安全な運行に関わる声かけ以外は、乗務員が乗客に不必要に話しかけることを禁止している。乗客にとって、タクシーの車内は移動するプライベートな空間だと認識し、安全で快適な空間を提供することを重視しているためだという。
しかし幸運のタクシーでは、乗務員が降車時に「幸運のタクシー」の説明とともに記念乗車証を手渡す。「最初は怪訝な顔をされるらしいのですが、乗車証を受け取って説明を聞いた後は、偶然出会えた幸運に驚き、行灯を確認して感激していただくなどの反応をしていただけるようです」と担当者は語った。
現在のところ、「幸運のタクシー」に関する車両の増加や新しいキャンペーンなどは特に予定していないが、社内の体制を鑑みながら検討して参りたい、としている。