「噴射された成分が空気中に漂って、他の客も、目やノドが痛くなった」
今回使われた催涙スプレーがどちらのタイプだったかについて、印西署は5月26日、J-CASTニュースの取材に対し、唐辛子の成分が入ったスプレーだったと答えた。
「化学薬品を使ったタイプではありません。顔に噴射されましたが、命に別状はなかったと聞いています。失明するまでもなっていません。噴射された成分が空気中に漂って、他の客も、目やノドが痛くなったのだと思います」
なぜ逮捕された男がこのスプレーを持っていたかについては、こう述べた。
「護身用のものになると思いますが、なぜ持っていたのか、どこで入手したのかについては、捜査中です。自己防衛については、日本人と感覚が違う面もあるかもしれません。禁煙となっている場所で、タバコを注意したところ、攻撃されると考えて、防御しようとしたのではないでしょうか」
唐辛子成分の催涙スプレーとはいえ、過去には、OCスプレーを使って呼吸困難になったと報じられたケースもある。
朝日新聞の05年9月28日付朝刊記事によると、神奈川県横須賀市内の米海軍横須賀基地で行われた日本人警備員の訓練で、護身用のOCスプレーを顔に噴射する行為の際に一時過呼吸の状態に陥り、救急車で市内の病院に搬送されて治療を受けたことがあった。
なお、CNスプレーについては、大阪読売新聞の03年12月20日付朝刊記事で、香川県警の警察官がこの護身用スプレーを紛失したと報じられており、警察が携行しているケースもあるようだ。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)