過去にも食中毒事例「お店で出されているから生でも安全ではありません」
この問題をめぐっては、6日にXで食後の不調を訴える投稿が相次いだ。同日午前には、X上で鶏とみられるチャーシューが原因ではないかとする指摘が相次いでいたことから、「カンピロバクター」がトレンド入り。X上の「本日のニュース」としても取り上げられ、注目を集めた。
7日の発表時点では、食中毒の原因になった物質については調査中としているが、原因の食事は「原因施設で提供された加熱不十分な鶏チャーシューを含む食事」だとしている。患者が食べた食事内容は「加熱不十分な鶏チャーシューがのった鴨出汁ラーメン、貝出汁ラーメン」との報告があった。
しっとりとした食感で人気の「鶏レアチャーシュー」だが、これまでも複数の飲食店で鶏肉を原因とする「カンピロバクター食中毒」の被害が報告されている。
22年6月には、松山市のラーメン店で食中毒が発生。同店では、鶏のムネ肉を使用したチャーシューを使った鶏白湯ラーメンや、鶏丼を提供していた。
牛の生レバーなどと違い、鶏肉の調理に法的な規制はない。しかし、厚生労働省によると、24年のカンピロバクター食中毒の患者数は1141人にのぼる。
生または加熱が不十分な鶏料理は、カンピロバクター食中毒を引き起こしたり、重篤な例としては、手足の麻痺などを伴うギランバレー症候群の発症例(推定)があったりする。
外食時も注意が必要だとして「お店で出されているから生でも安全ではありません」「よく加熱された鶏肉料理を選んで楽しい食事にしましょう」と注意喚起を行っている。