2025年6月10日朝、福岡市中央区の国道202号(国体道路)で路面が陥没する事故が起きた。これを受けて、国土交通省の九州地方整備局、福岡国道事務所公式Xアカウントが【通行規制のお知らせ】を投稿した。場所は今泉2丁目で、天神に近いエリアだ。
現場には福岡市の高島宗一郎市長も駆けつけ、自身のフェイスブックで状況を詳しく伝えた。
「付近を通行される際はご注意下さい」
福岡国道事務所が12時53分に投稿したXによると、「中央児童会館前~警固1丁目」の約220メートルが通行止めで、「現在のところ、解除時間は未定です。付近を通行される際はご注意下さい」と呼びかけている。
「スピード感を持って地盤の安定化と復旧作業を行う」
高島市長は同日13時8分、「本日は福岡市議会の初日でしたが、午前の議会終了直後に、国体道路で陥没が発生し、全面通行止めとなっているとの報告を受け、直ちに現場へ駆けつけました」として自身のフェイスブックに投稿した。
高島市長は、九州朝日放送(KBC)でアナウンサーとして活躍し、『アサデス。』メインキャスターや『ワールドプロレスリング』の実況などを務めた経歴を持つ。投稿でも、詳細で臨場感ある発信を行った。
現場でのヒアリング結果について、市長は以下のようにまとめている。
1. 陥没の原因は、敷設中の新しい雨水管の隙間から土砂が流出した可能性が高い
2. この雨水管には、現時点では実際の雨水は流れていないとのこと
「現段階で水の流れがないということは、今後さらに土砂が流出し、穴が急激に拡大するリスクは比較的低いものと考えられます」と説明。
「地下の安全を確認するため、地下空洞調査車を手配し、特に反対車線の地下構造の安全性を早急に確認すること」「安全が確認できた車線から、可能な限り早く一車線ずつでも交通を再開していくこと」「現在工事中の雨水管については、道路通行の安全を最優先に考え、必要に応じて工事の中止も視野に、今回の陥没復旧を最優先に進めること」の3点を指示したと伝えた。
「安全な通行を一刻も早く取り戻すため、地盤改良剤や流動化処理土などを活用し、スピード感を持って地盤の安定化と復旧作業を行うよう指示しました」ともしている。
16年に起こった博多駅前道路陥没事故に触れ、「教訓と経験を活かし、今回も迅速かつ確実に安全確保と交通再開に向けて全力で対応してまいります」と伝えた。
市民に対しては、「通行止めによって周辺では大きな交通渋滞が発生しており、市民の皆さまには大変なご不便をおかけして申し訳ありません。安全を最優先に、一日も早い復旧に努めてまいりますので、どうかご理解とご協力をお願いいたします」と理解を求めた。