セ・パ交流戦が行われ、多くのファンが球場を賑わせているプロ野球の世界で、心配なことが起きている。ある選手のプレーをきっかけに、選手の家族が営むお店を誹謗中傷するファンが現れたというのである。
スライディングタックルが相手野手の足に!?
2025年6月9日、甲子園球場で行われた阪神タイガース―オリックス・バファローズ戦。9回表0-0の緊迫した場面で、阪神のマウンドには今年好調のセットアッパー・石井大智投手が上がった。すると、オリックスのバッター廣岡大志選手が放った火の出るようなライナーが石井投手の側頭部を直撃。廣岡選手は塁に出たが、石井投手は昏倒し、そのまま病院へ搬送された。
防ぎようのない事故とはいえ、球場は騒然。廣岡選手も心配そうな表情を浮かべたまま、阪神のピッチャーは湯浅京己投手に代わり、プレー再開。その3球目、次打者の西川龍馬選手はダブルプレー確実なセカンドゴロを放った。
セカンドの中野拓夢選手がショートの小幡竜平選手に送ってファーストへ送球しようとした瞬間、ファーストランナーの廣岡選手のスライディングが小幡選手の足に近い方向を向いてしまった。小幡選手は倒れ込んでファーストに送球できず、阪神の藤川球児監督は審判に抗議し、守備妨害としてダブルプレーが成立した形となった。
小幡選手はケガから復帰し、この日一軍に戻ってきたばかりとあって、ファンから心配の声が上がったが、身体に問題はなかった様子。しかし、スライディングした廣岡選手が脇腹を押さえてうずくまってしまった。
廣岡選手はこの後の守備から交代。この日の試合は阪神がサヨナラ勝ちを収めたが、後味の悪い試合となってしまった。