ソフトバンクはなぜ「大リーグ帰り」を積極的に獲得するのか 元球団フロントが解説「できるならやってしまう」

「相手のマイナスはこちらのプラス」

    05年から14年までソフトバンクのフロントとしてチームに携わった小林氏。

    ソフトバンクが、大リーグから日本球界に復帰した選手を積極的に獲得する理由について、「ルールがなくて取れるとなったら、ソフトバンクが取りに行く。有原のときもそうだが、いいピッチャーだから。同一リーグの日本ハムに行くよりも、ソフトバンクに来れば、相手のマイナスはこちらのプラス。だから、できるならやってしまう」と解説し、こう続けた。

    「むしろ勝負のために全力を尽くすという、プロ野球の原則に立つならば、日本ハムに帰りますということで、日本ハムが出した条件に他の球団が手をこまねいてみている方が、もしかすると本当の真剣勝負という意味では、そうではないのかもしれない。ただファンの感情がプロ野球を支えているので、上沢が日本ハムに戻った方がストーリーとしては良かった。それができるようなルールを作った方がいい」

    そして、ルールに関して、フロント経験者として、次のように提言した。

    「例えば、ポスティングで移籍をした選手がNPBに復帰するときは、元の球団に優先交渉権を持たせる。元の球団は、少なくともポスティング移籍前の年俸を補償する。そういうものがあっていいと思う」

    有原はソフトバンク1年目の23年は10勝5敗、防御率2.31。24年は14勝を挙げ、パ・リーグ最多勝のタイトルを獲得した。一方の日本球界復帰1年目の上沢は、19日時点で10試合に登板し5勝3敗、防御率2.91を記録している。

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