プロ野球ロッテで投手としてプレーし、ソフトバンクでフロントを務めた小林至氏(57)が、2025年6月19日に公開されたユーチューブ動画「デーブ大久保チャンネル」に出演し、ソフトバンクが大リーグ帰りの選手を積極的に獲得する理由を解説した。
元日本ハムの有原、上沢が大リーグ経由でソフトバンク入り
動画は、元楽天監督のデーブ大久保氏(58)がMCを務め、「メジャー帰りの選手をソフトバンクが欲しがる理由」などのタイトルで公開された。
ソフトバンクはここ最近、大リーグ球団を退団し日本球界に復帰した選手を獲得してきた。
23年1月に有原航平投手(32)を獲得。有原は日本ハムに所属していた20年オフ、ポスティングシステムを利用して大リーグのテキサス・レンジャーズに移籍した。スポーツ紙の報道によると、2年契約だったという。
21年4月に大リーグデビューを飾るも、その後、低迷が続いた。21年は10試合に登板して2勝4敗、防御率6.64。22年は5試合に登板して1勝3敗で、防御率は9.45だった。22年オフにフリーエージェント(FA)となり、ソフトバンクに移籍した。
24年オフには、ボストン・レッドソックスをFAとなった上沢直之投手(31)を獲得した。上沢は23年オフにポスティングシステムを利用して、日本ハムからタンパベイ・レイズとマイナー契約を結んだ。そして24年3月にレッドソックスに金銭トレードで移籍した。
レッドソックスでは2試合の登板にとどまり、5月8日にマイナーに降格した。以降、大リーグに昇格することなく、同オフにFAとなった。
有原、上沢ともに日本ハムからポスティングシステムを利用して大リーグに挑戦し、有原は2年、上沢は1年で日本球界に復帰。大リーグを経由して復帰した球団が古巣ではなく、ともにソフトバンクだったことで、野球ファンの間で物議をかもした。
「相手のマイナスはこちらのプラス」
05年から14年までソフトバンクのフロントとしてチームに携わった小林氏。
ソフトバンクが、大リーグから日本球界に復帰した選手を積極的に獲得する理由について、「ルールがなくて取れるとなったら、ソフトバンクが取りに行く。有原のときもそうだが、いいピッチャーだから。同一リーグの日本ハムに行くよりも、ソフトバンクに来れば、相手のマイナスはこちらのプラス。だから、できるならやってしまう」と解説し、こう続けた。
「むしろ勝負のために全力を尽くすという、プロ野球の原則に立つならば、日本ハムに帰りますということで、日本ハムが出した条件に他の球団が手をこまねいてみている方が、もしかすると本当の真剣勝負という意味では、そうではないのかもしれない。ただファンの感情がプロ野球を支えているので、上沢が日本ハムに戻った方がストーリーとしては良かった。それができるようなルールを作った方がいい」
そして、ルールに関して、フロント経験者として、次のように提言した。
「例えば、ポスティングで移籍をした選手がNPBに復帰するときは、元の球団に優先交渉権を持たせる。元の球団は、少なくともポスティング移籍前の年俸を補償する。そういうものがあっていいと思う」
有原はソフトバンク1年目の23年は10勝5敗、防御率2.31。24年は14勝を挙げ、パ・リーグ最多勝のタイトルを獲得した。一方の日本球界復帰1年目の上沢は、19日時点で10試合に登板し5勝3敗、防御率2.91を記録している。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) August 16, 2024
THE 圧巻
\#有原航平 完封勝利!
11勝目をあげる!
回:9
球:103
安:4
振:3
四:1
死:0
失:0
⚾プロ野球(2024/8/16)
????ロッテ×ソフトバンク
????Live on DAZN#DAZNプロ野球#sbhawks pic.twitter.com/TT9YNhnyAF