プロ野球巨人の元投手で、大リーグでプレーした高橋尚成氏(50)が、2025年6月22日にユーチューブを更新し、大リーグのシアトル・マリナーズ傘下の3Aタコマを自由契約となった藤浪晋太郎投手(31)の今後を独自予想した。
「力強いストレート系がゾーン内に入れば、そうそう打たれないが...」
藤浪は22年オフに、ポスティングシステムを利用して阪神から大リーグのオークランド・アスレチックスに移籍した。スポーツ紙の報道によると、年俸325万ドル(約4億3900万円)プラス出来高100万ドル(約1億2800万円)の単年契約だったという。
23年4月1日に大リーグデビューを飾り、7月に交換トレードでボルチモア・オリオールズに移籍した。同年オフにフリーエージェント(FA)となり、ニューヨーク・メッツと単年契約を結んだ。
メッツでは大リーグのマウンドに上がることなく、25年1月にシアトル・マリナーズとマイナー契約を結んだ。タコマでは、21試合に登板し、2勝1敗4ホールド、防御率5,79を記録。ここ8試合は連続無失点と調子が上向いていたが、17日に自由契約となった。
藤浪の直近の投球映像を確認したという高橋氏は、「特に変わりはない」と評し、こう続けた。
「力強いストレート系が、ゾーン内に入れば、そうそう打たれない。それができないと、ガタガタと崩れる。投げてみないと分からないという状況の中で、日本の球団が取るのは、ちょっと考えにくいと思う。投げてみないと分からないというのは、(試合に)出す方としても怖い。藤浪投手くらいになると、1軍で使わないといけないということで取る。それで、ボール、ボールとなると使いづらくなる。ちょっと難しい」
「ストライクゾーンに入らなかったら何の意味もない」
日本では制球難に苦しみ、米国に渡ってからも制球が不安定で、持ち前の速球を生かし切れていない。大リーグでは、3年で通算64試合に登板し、7勝8敗2セーブ。防御率は7.18だ。
高橋氏は、藤浪の制球難について「気持ちの問題なのか、直接話したことがないので分からない」とし、次のように評した。
「これだけ力強く投げられても、ストライクゾーンに入らなかったら何の意味もないボールになってしまう。なおかつ、コントロールできるようなピッチャーではない。持っているものは、素晴らしいボールを投げるが、どういうことが起きているのか、不思議なピッチャー」
そして、日本球界復帰について、自身の経験を踏まえて言及。高橋氏は、大リーグで4年間プレーした後、日本球界に復帰し、DeNAでプレーした。
高橋氏は、藤浪の日本球界復帰の可能性に関して、「ちょっと考えにくい」とし、こう続けた。
「アメリカの3Aの選手より、日本の選手の方が、選球眼がいい。ボール球をぶりぶり振ってくるような感じでもない。とにかくゾーン内に入れば、抑える確率は高い。それができないと、一切何もできないような状態になってしまう。どこかが取るというのは、どうかな。アメリカでトレード先が見つかれば、そっちに行くでしょうけど。日本に帰ってくるのは考えにくい。それだったら、去年のオフシーズンにどこかのチームが手を挙げている」
藤浪の今後はどうなるのか。スポーツ紙の報道によると、代理人のスコット・ボラス氏(72)は、日本球界復帰も視野に入れていることを明かしたという。