プロ野球DeNAの元ヘッドコーチの高木豊氏(66)が2025年7月11日にユーチューブを更新し、大リーグのマリナーズ傘下3Aタコマを自由契約となった藤浪晋太郎投手(31)の日本球界復帰について独自分析した。「日本に帰ってきて使えるかどうかが問題」藤浪は、25年1月にマリナーズとマイナー契約を結び、マリナーズ傘下の3Aタコマでプレーした。今シーズンは21試合に登板し、2勝1敗4ホールド、防御率5.79を記録。直近8試合は連続無失点と調子が上向いていたが、6月17日に自由契約となった。スポーツ紙などの報道によると、DeNAが獲得に向けての調査を行っており、15日に交渉に入るという。DeNAでヘッドコーチを務めた経験を持つ高木氏は、DeNAの藤浪獲得調査の報道について、「(藤浪の)印象は荒れ球で、向こう(米国)で先発しても使えなかった。それで中継ぎに入れた。いい時があっても、悪い時がある。安定しないということで、今回、自由契約となった。じゃあ、日本に帰ってきて使えるかどうかが問題」との見解を示した。そして、阪神時代の成績を振り返りながら、大リーグを自由契約になった経緯などに言及した。「(阪神に)入団した当初から、2桁勝ったりして活躍した時期があった。その時に何かが起こって、イップスというスポーツ選手の精神的な病気みたいな感じにとらわれた。環境を変えたらよくなるのでは、ということで、メジャーに行き、少しきっかけをつかみかけたが、やっぱりだめで帰ってくるという状況。環境を変えてみると、そういうことが解消されるのではないかと言われても、なかなか解消されなかった。そのままのスタイルで帰ってくると思う」大阪桐蔭高校出身の藤浪は、12年ドラフト会議で阪神から1位で指名されて入団。ルーキーイヤーの13年は、24試合に登板して10勝6敗、防御率2.75を記録した。14年は11勝、15年は14勝と、3年連続で2桁勝利をマークした。阪神時代の晩年は制球難に苦しみ、長らく低迷した。米国に渡ってからも制球は安定しなかった。藤浪の制球難について、高木氏はプロ野球での自身の経験をもとに、次のように持論を展開した。「DeNAが獲得の可能性はものすごく高い」「過去の例からみると、環境を変えたからといって、イップスが解消された人はなかなかいない。ただ、誰かと関わって変わっていった人は何人か見たことがある。藤浪は関西人かもしれないが、雰囲気的に関東が合う人間かもしれない。記事の書かれ方とか、扱われ方とか。そういうことよって変わる可能性はある」さらに、「(藤浪は)魅力はある」とし、こう続けた。「普通に投げて160キロ投げるのだから。投げている分にはいいが、バッターが怖い。それ(球)が抜けてきたらと考えると。それはひとつの武器だが、藤浪は『申し訳がない』という優しさのある子。そこらへんを武器だと思ってやれるような精神状態になってくると、勝てるピッチャーになると思う」スポーツ紙の報道によると、DeNAは先発投手として藤浪の獲得調査を行っており、藤浪サイドのDeNAへの関心は高いという。高木氏は球団OBとして、藤浪の移籍の可能性に言及した。「DeNA本体が、動作解析だとか、いろいろな角度から藤浪を捉え、『もう少しこうした方がいい』とか、『こういう風なトレーニングをしたらこうなる』とか数値で出すと思う。藤浪はアメリカに行って、そういうことに慣れている。DeNAだったらそれを継続的にやれる。そういう意味では、獲得の可能性はものすごく高い」現在リーグ3位のDeNAは、かつてチームに所属していたマイク・フォード内野手(33)を再獲得。これに続き、元中日のダヤン・ビシエド内野手(36)の獲得調査を行っており、ビシエド、藤浪が加入すれば大補強となる。
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