DeNA藤浪晋太郎は「イップスではない」、元イップス投手が助言 「あなたは誰よりも繊細で慎重派」

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   プロ野球日本ハムの元投手で野球解説者の岩本勉氏(54)が、2025年7月15日にユーチューブを更新し、DeNA入りした藤浪晋太郎投手(31)にアドバイスを送った。

  • 藤浪晋太郎投手(写真:AP/アフロ)
    藤浪晋太郎投手(写真:AP/アフロ)
  • 幼い頃の藤浪(本人インスタグラムより)
    幼い頃の藤浪(本人インスタグラムより)
  • メッツ時代の藤浪(本人インスタグラムより)
    メッツ時代の藤浪(本人インスタグラムより)
  • 藤浪晋太郎投手(写真:AP/アフロ)
  • 幼い頃の藤浪(本人インスタグラムより)
  • メッツ時代の藤浪(本人インスタグラムより)

「イップスとは、心が壊れることをいう」

   DeNAは16日、公式サイトを通じて、大リーグのシアトル・マリナーズ傘下3Aタコマを退団した藤波を獲得したことを発表した。阪神でプレーした22年以来、3シーズンぶりの日本球界復帰となる。

   藤浪は、25年1月にマリナーズとマイナー契約を結び、3Aタコマでプレー。今シーズンは21試合に登板し、2勝1敗4ホールド、防御率5.79を記録した。直近8試合は連続無失点と調子が上向いていたが、6月17日に自由契約となった。

   大リーグでの通算成績は、64試合に登板して7勝8敗、5ホールド、2セーブ、防御率7.18だった。

   藤浪の日本球界復帰について、岩本氏は「藤浪がDeNAに入団して活躍するかどうか。三浦(大輔)監督のもと、順位をひとつでも上げることができる原動力になってくれるのか。着目点はそこだと思う」と解説した。

   岩本氏は現役時代、日本ハム一筋でプレーし、通算63勝を挙げた。岩本氏によると、若手時代に重度のイップスに苦しんだという。このような自身の経験から藤浪の「制球難」について独自の見解を示した。

   「いろいろな解説者の方が(藤浪に対して)イップスという言葉を使っているが、でかいイップスを抱えた岩本(自分)からすると、イップス気味だということ。イップスとは、心が壊れることをいう。僕から言わせると、あれはイップスまでいかない。突然、心がネガティブになって、性格上のピッチングフォームや、投球回路に対するバグ。イップスではない、バグ」

「イップスになると、手首が固まってボールが投げられなくなる」

   そして、こう続けた。

   「イップスになると、手首が固まってボールが投げられなくなる。ボールの重さが分からない。ピッチングも、自分でどうやっているのか、身のこなしが分からない。そこまでなったらイップス。急に『フォアボールを出したらいけない』と加減してしまう。躊躇して萎縮しているぐらいだったらイップスじゃない」

   野球解説者として阪神時代から藤浪の投球を見てきた岩本氏は、「日米で同じような苦しみ方をしていた」とし、自身の経験を踏まえて、藤浪にアドバイスを送った。

   「僕は僕の母親の発言で心が晴れて、パフォーマンスが変わった。僕は萎縮してノミの心臓、ちっちゃいんだと。母親が言ったのは、『あんたは慎重派なんですよ』。この言葉に救われた。今、藤浪君に与えたいのは、『藤浪君、あなたは誰よりも繊細で慎重派で今まで困っていたんですよ』と言いたい」

   さらに、今回の移籍が「これがラストチャンス」と指摘し、次のように期待を寄せた。

   「これをものにしたら、この先、5年以上一線で戦える。それをものにすべくチャンスがやってきた。周りが驚くくらい、大胆すぎるくらいの大暴れ投球でいいんじゃないかな。真ん中でいい。思い切り腕を振ったら勝手にシュート軌道でバットをへし折る。そんな躍動する藤浪晋太郎が見たい」

   藤浪は、阪神時代、ルーキーイヤーの13年から3年連続で2桁勝利をマークし、エースとして活躍した。日本での通算成績は、57勝54敗、11ホールド、防御率3.41。

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