元日本テレビのフリーアナウンサー・藤井貴彦さんが2025年7月20日放送の参院選特別番組「zero選挙2025」(日本テレビ系)で、参政党の神谷宗幣代表に気持ちの入った言葉を投げかける場面があった。
「『核武装が安上がりだ』とする候補者がいらっしゃいました」
20日投開票の参院選では、「日本ファースト」を掲げた参政党が躍進。14議席を獲得した。
SNSで注目を集めたのは、藤井アナウンサーの選挙特番での質問だった。
神谷氏は、今回の選挙戦について問われ「減税と積極財政」を訴えたと振り返り、「これをしっかりやっていくことによって、国民の経済に力を取り戻して、国民が安心して暮らせる日本を取り戻そうということを力入れてやっていこうと思います」と語った。
インタビューの締めくくりで、藤井アナウンサーは「神谷さん、最後に1つだけおうかがいしたいんですけども」と切り出した。
「日本の安全について、『核武装が安上がりだ』とする候補者がいらっしゃいました。議論することや主張することというのは大切だと思うんですけれども、戦後80年、ずっとおじいちゃんおばあちゃんたちが大切に育ててきた平和に対して、『安上がり』という表現は使ってほしくなかったんですよ」
言葉を選びつつ語った藤井アナウンサーは、「この点について神谷さんはどう感じているか、教えてもらいたいです」と問いかけた。
神谷氏は「私は決してそういう発言はしませんね」とコメントし、こう続けた。
「これから数が増えてくると、いろんな議員がいろんなことを言ってくると思いますので、やっぱりしっかり党のガイドラインを決めて参政党の政策を落とし込んだ上で、選挙に出てもらうということやらないと、こういう問題がまた起きるんだろうなというふうに思っています」
「代弁者」として支持、「中立性」への疑問
藤井アナウンサーの言葉をめぐっては、SNS上でも大きな注目を集めた。「代弁者」としての藤井氏を支持する声と、アナウンサーとしての「中立性」を疑問視する声が交錯している。
ネット上では「よくぞ言ってくれた 藤井アナは国民の想い 特に戦争を経験した世代やその想いに賛同した方々の代弁をしてくれた」「本当によく言ってくださいました 今私たちが平和に暮らしていけるのは、おじいちゃんおばあちゃんの血のにじむ苦労のおかげです! それを安上がりとは!!」など、称賛の声も多い。
一方で、「マスメディアは個人のお気持ち表明の場ではないです 言いたいことはわかりますが全くもって公平性に欠けます」「選挙のときくらい中立な報道できないんですか?」など、報道機関としての立場を見直すべきだとの声も少なくない。