2025年シーズン、後半戦に向けての補強で、目立った動きを見せたのがDeNAだった。昨年限りで退団したマイク・フォード、マリナーズ傘下の3Aを退団した藤浪晋太郎を獲得。さらに、昨年まで中日でプレーしていたダヤン・ビシエド(36)の入団が発表された。24年に中日を退団、25年5月からメキシコでプレービシエドは16年から中日で9年間プレー。18年に打率.348、26本塁打、99打点で首位打者、最多安打(178本)のタイトルを獲得するなど、中軸として活躍してきた。だが、近年は出場機会が減少し、24年は15試合出場で打率.209、1本塁打、2打点。同年限りで退団し、日本球界で現役続行を希望していたが、他球団から獲得オファーはなかった。今年5月にメキシカンリーグのオウルズと契約を結び、38試合出場で打率.276、8本塁打をマーク。昨年日本一に輝いたDeNAだが、前半戦にタイラー・オースティンが右膝痛で長期離脱し、筒香嘉智が打撃不振と誤算が相次いだため、打線強化に向けてビシエドの獲得に踏み切った。外国人枠が適用されず「日本人選手扱い」にスポーツ紙記者は「昨年の打撃を見ると、速い球に差し込まれて強い打球を打てていなかった。1軍で活躍するカギはその部分が修正できるかですね。36歳という年齢もあり、全盛期より衰えたという指摘が少なくありませんが、家族そろって親日家で知られていますし、日本でもう一花咲かせたい思いが強いでしょう」と期待を込める。NPBで国内FA権の取得条件を満たしていることから外国人枠が適用されず、「日本人選手扱い」で起用できることもチームにとってメリットになる。中日ファンから絶大な人気を誇った強打者は、DeNAでもポイントゲッターとして稼働できるか。(中町顕吾)
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