2025年7月26、27日に開催されたロックバンド「Mrs.GREENAPPLE」のライブの騒音問題をめぐり、会場の山下ふ頭(横浜市中区)を管轄する横浜市港湾局に、80件の苦情が寄せられた。市港湾局によると、その中には事前の周知が不十分だったと指摘する声もあり、この部分を含めて主催者に聞き取りをしたい考えだ。横浜市はライブ主催者に聞き取りの意向「近いうちに」Mrs.GREENAPPLEは、26、27日に10周年を記念したライブ「MGAMAGICAL10YEARSANNIVERSARYLIVE~FJORD~」を開催した。Xでは、会場外の広範囲に音が漏れている、重低音が響いているといった投稿が多数書き込まれていた。横浜市港湾局山下ふ頭再開発調整課の担当者は、今回のライブに関する苦情について、同局に寄せられたものだけで、29日時点で80件届いているとした。騒音に関する苦情のほか、重低音に関連して振動があったとする内容や、事前の周知が不十分だったとする内容も寄せられたという。なお、事前の周知について、Mrs.GREENAPPLEが所属するユニバーサルミュージックは、7月28日に発表した謝罪文の中で、「近隣の皆様に事前にご案内」していたとしている。前出の担当者によると、山下ふ頭でイベントを開催する場合、主催者に対して周囲への影響を考えた事前周知をお願いしているものの、具体的な周知範囲については指定していないという。騒音や事前の周知が不十分といった苦情を受け、前出の担当者は、「近いうちに、市に直接いただいているお声を主催者にお伝えし、その上で今回起きている問題の原因やどのように対応すればよかったのかという点、今後の改善点などについてお話を伺えればと考えています」と意向を示した。今回のライブは1日5万人規模で、山下ふ頭で開催したイベントとしては最大規模だったという。過去のイベントで騒音の苦情が寄せられたことがあるかどうかについて、担当者は「把握していない」とした。事務所が説明「当日の風向きにより想定以上に広範囲に音が拡散」ユニバーサルミュージックは7月28日、騒音の苦情が多数寄せられたとして、「周辺にお住まいの皆様には、多大なるご迷惑をおかけしましたことを心より深くお詫び申し上げます」と謝罪。「開催概要について近隣の皆様に事前にご案内の上、法令等にて定める音量基準に準拠して開催」「海側に向けて客席を設置、客席の後方で音が衰減するように事前にシミュレーションを重ねておりました」としたうえで、「当日の風向きにより想定以上に広範囲に音が拡散し、周辺にお住まいの皆様の騒音としてご迷惑をおかけする結果となってしまいました」と説明した。29日、ライブを運営したSOGOTOKYOも公式サイトに謝罪文を掲載した。
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