2025年7月30日8時25分ごろ、ロシア・カムチャツカ半島付近でマグニチュード8.7の地震が発生した。この地震を受け、SNSでは漫画家・たつき諒さんによる「予言」が再び注目を集めている。「『2025年7月に壊滅的な津波』が日本を襲う夢を見た」30日朝に発生した地震では、日本でも気象庁が北海道から和歌山県にかけて太平洋側の広範囲な地域に津波警報を発令。31日16時30分までに津波警報・注意報はすべて解除された。こうした中、SNSでにわかに注目を集めたのがたつきさんが1996年に「夢で見た未来」を描いた作品『私が見た未来』につづった「予言」だ。東日本大震災を言い当てたとして話題を呼んだ本書では、「2025年7月に壊滅的な津波」が日本を襲う夢を見たという内容が描かれ、「完全版」では「実現するならば、次にくる大災難の日は『2025年7月5日』」とされていた。気象庁は繰り返し「7月5日大地震説」を否定してきたが、SNSでは心配の声がやまず、避難を宣言するユーザーも登場する騒動となった。この動きは海外にも波及。香港の著名風水師が日本での地震を予言したことも相まって、日本政府観光局によると香港からの訪日客だけが減少するなど、訪日を控える動きが広がった。ANAホールディングスが7月29日に開いた26年3月期第1四半期(25年4~6月期)決算会見でも、傘下のLCC「ピーチ・アビエーション」の香港線が、4~6月にかけて座席利用率は右肩下がりとなったことを明かしている。「判定ガバガバすぎて草 場所5,000㎞近く離れてるやろ」一連の「予言」騒動は、7月5日を過ぎたことで収束するかに思われた。しかし、30日のカムチャツカ沖地震の発生によって再燃。日本の広い範囲に津波警報が出されたこともあり、SNSでは「これ たつき諒の予言ってか予知夢当たってね 場所や規模は若干違うけど火山、地震、津波全部来てる」「たつき諒の予言これ説」などとする声が上がった。Xでは、「予言」「予言的中」「たつき諒」といったワードがトレンド入りしていた。一方、こうした反応に対し、冷静な見方を求める声も多い。たつきさんの著書では「日本とフィリピンの中間あたりの海底がボコンと破裂(噴火)した」、「津波の高さは、東日本大震災の3倍はあろうかというほどの巨大な波」などとしていた。カムチャツカ半島はロシア極東に位置する半島であり、フィリピンは東南アジアと距離が大きく離れている。こうした内容から、「今回のカムチャッカ半島の地震のニュースで たつき諒の予言が当たってるだの言ってる奴の判定ガバガバすぎて草 場所5,000㎞近く離れてるやろ」「大まかにいうとフィリピン海とカムチャッカ半島はこれくらい違うのですよ 予言的中みたいに言ってる連中はちゃんと確認しなさい そういう変な噂を広める奴らがいつの時代も社会をおかしな方向に持っていく たつき諒さんだけの問題ではなく、愚かな一般人の問題でもある」などと過熱する声をたしなめる声も出ている。
記事に戻る