作家の乙武洋匡さんが2025年8月12日、部内での暴力事案が報じられている広陵高校(広島)の甲子園出場辞退をめぐる持論をXに投稿した。「ルールを子どもたち自身が決められない、関与できないのはおかしい」大会本部は10日、公式サイトで広陵高校の出場辞退について「広陵高校から本日10日、出場辞退の申し出があり、大会本部として了承しました。このような事態になったことは大変残念ですが、学校のご判断を受け入れました」と伝えた。乙武さんは12日、「『カップ麺を食べるのはNG』で、『暴行するのはOK』なんておかしいですよね? ーーという、ごくごく当たり前の感覚が、寮生活で一般社会と隔絶された生活を送っているとわからなくなってしまうのかな」と疑問をつづった。報道によると、暴行事件の発端となったのは、当時の1年生が寮で禁止されているカップラーメンを食べたことだったとされている。乙武さんは「そもそも学校や寮生活におけるルールを、子どもたち自身が決められない、関与できないのはおかしいと思うんです」とし、次のように書き込んだ。「学校も部活動も、軍隊ではありません。いま揺れに揺れている民主主義をより豊かで力強いものにしていくためにも、『上から言われたことを守る』ことより、『自分たちで決めたルールを自分たちで守る』教育へと転換していくことのほうが重要だと思うんですよね」「問題の根幹がどこにあり、何を変えていくべきか」過熱する世論をめぐっては、「ただ広陵高校や高野連を叩くだけでは、それこそ今回の事件がSNSのコンテンツとして消費されるだけ」とし、「今回の問題の根幹がどこにあり、何を変えていくべきかの議論をしっかり行っていくことが大切なのだと思います」と結んだ。乙武さんの主張には、「そのベースとなるのが改訂された生徒指導提要ですよね『させる指導』から『考えさせる指導』へ 学校現場、特に運動部においては実践してもらいたいものです」「昔から閉鎖された環境はいじめ起きやすいですね。生徒の鬱屈した感情の原因を真剣に探るべきだ」などとする声が寄せられている。
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