開催中の大阪・関西万博で地下鉄アクシデントによる帰宅困難者が続出したことを受けて、吉村洋文大阪府知事が改善すべき点などをXで募集したところ、1000件以上の意見が集まった。予想外のオールナイト万博を楽しんだなどと、良かった点を挙げる声も多かったが、厳しい指摘も多い。吉村知事は、「良かった点はもっと横展開や拡大し、悪かった点は、今後、同じような事態が生じた時の改善に繋げていきたい」としている。「午前4時に水の配布というのは流石に遅かった」「災害時と同様の対応を取るべきと考えます」2025年8月13日21時半ごろにアクシデントが発生し、多くの来場者が会場内で夜を過ごす事態になると、吉村知事は14日午前0時過ぎ、Xで謝罪したうえで、こう投稿した。主催者の万博協会と協議して、まず大阪ヘルスケアパビリオンの開放を指示するなど、次々に対応策をアップした。その結果、36人が救急搬送されたものの、多くの来場者が何とか一夜を過ごして翌朝に帰宅した。その後、吉村知事は、同日夜のうちに、Xで来場者からの意見をリプライで募集すると明らかにした。英語でも、同様の内容を呼びかけている。すると、来場者とみられる人を中心にリプライの投稿が相次ぎ、15日18時時点では、1100件以上に達している。吉村知事は、災害時レベルの対応を取ったとしているが、リプライではその対応ぶりに厳しい声も多い。「もう少し情報が欲しかったです。西ゲートに予約無しで乗れるバスが来てるなら、それは知りたかった」「ダンボールすらなかったので野宿する時に床に寝転ぶしかなかったアナウンスがメトロのことだけで西ゲートのことも言うべき」「メトロが動いていたとしても、その他交通機関が終電を迎えたら帰れないため、その他交通機関の情報も共有してほしい」「水分の配布についてですが,午前4時に配布というのは流石に遅かったのではないか」「『オールナイト万博』企画して欲しい」との要望もこんな意見が続々と寄せられ、それを元に、来場者同士などでも議論になっている。悪かった点については、情報不足を訴える声が多かった。次に、交通の課題や非常食の確保などでも、意見が出た。子ども連れや高齢者は、かなり厳しい状況にあったようだ。中には、「オムツ手に入らなくて困りました」と明かす親もいた。「うんちをしてしまって残り0枚になってしまっていました。買える場所がないので、スタッフの方に尋ねると一生懸命無線やいろんな場所を走り回って探してくれましたがやっと手に入ったのは3時頃でした。備蓄には食料、水、おむつがあると書いてあるのに」もっとも、良かった点も、多数のリプライが寄せられている。「タクシー渋滞できるんじゃないかっていうくらい、どんどん西ゲートに集まっていた」「アクシデントを非日常のイベントとして昇華できるような雰囲気があった」「大阪のトップの方からの対応をしているから見捨てないよというメッセージ、とても励まされました」若者を中心に、非日常の体験ができたと評価する声は多く、「『オールナイト万博』企画して欲しい」との要望もあった。英語での意見募集については、あまり見ていない外国人が多いのか、8月15日18時時点で、40件ほどのリプライに留まっている。(J-CASTニュース編集部 野口博之)
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