生産台数は世界一!中国自動車メーカーの真の実力 自動運転分野では米国と「覇権争い」後れをとる日本

自動運転の「無人タクシー」2022年から実用化

   テスラはEVの開発力、とりわけ車載電池の温度管理、急速充電などの技術で世界をリードしてきた。無線でクルマとデータを送受信し、車載コンピューターのソフトウエアを更新する「OTA=Over The Air」という先進システムの導入でも先鞭をつけた。日本の日産自動車は世界でEVのパイオニアのはずなのに、テスラやBYDを追い越せないのはどうしてなのか。筆者はかつて日産首脳に尋ねたことがあるが、明確な回答はなかった。

   さらにEVを利用した自動運転の分野でも中国は米国と覇権争いを繰り広げている。中国IT(情報通信)大手の百度(バイドゥ)は北京汽車集団グループのEVを使った自動運転の「無人タクシー」を武漢市内で2022年から実用化している。

   米国ではテスラが本社のあるテキサス州オースティン市で「自動運転タクシー」の配車サービスを始めると2025年6月に発表した。年内に同州で本格的な配車サービスを行うという。

   米国ではグーグル系の自動運転開発企業ウェイモが2018年、世界に先駆けて自動運転タクシーを実用化し、自動運転の国際競争が始まった。

   ウェイモは2025年6月、米ニューヨーク市で自動運転車の試験走行の許可を申請した。マンハッタンで自動運転タクシーのサービス開始を目指すという。

   このように自動運転の分野では米中が貿易戦争以上の覇権争いをしており、日本と欧州は後塵を拝しているのが現状だ。

   残念ながら、これは「空飛ぶクルマ」も同様だ。生産台数で世界3位とはいえ、日本の自動車産業を取り巻く環境は決して安泰でない。

(ジャーナリスト 岩城諒)

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