棋士の竹部さゆり女流四段が2025年8月16日、同日行われた「将棋日本シリーズ」対局中の発言についてXで謝罪を行った。非公開の個人情報について言及竹部氏は16日、新潟県新潟市で行われた将棋日本シリーズ2回戦第2局の渡辺明JT杯覇者対山崎隆之九段戦の聞き手(解説)を務めた。同会場では解説が対局者に聞こえる環境だったが、竹部氏は解説中、山崎九段をめぐる非公開の個人情報について言及。プライベートな話題を明かしたことについて、大盤解説の中村修九段にたしなめられるも、「動揺してはいけませんからね」などとしつつ発言を止めることはなかった。SNSでは、観戦していたという人からも「生放送で対局中に公開されてないプライベート情報を暴露、はさすがにダメすぎる 対局に影響を与えかねない行為では...?」「公式戦の公開対局中に、本人が聞こえる場で言っていい内容ではない。しかも公表されていない個人情報を...」など、困惑の声が上がっていた。この対局では、形勢逆転が続く激しい指し合いとなるも、渡辺九段が勝利している。「当面一年間対局以外の公務を自粛させていただきます」竹部氏は16日、Xを通じ「この度、私の軽率な発言により、両対局者様、解説者の皆様、並びに関係各位の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしました事深くお詫び申し上げます」と謝罪のコメントを発表した。「今後の活動に関し当面一年間対局以外の公務を自粛させていただきます。また現在お受けしているお仕事についても調整し辞退する方向で検討します」としている。SNSでは、「対局以外の公務を自粛」するという対応について、「他人の対局を無茶苦茶にしておいて自分は対局するんですか?」「これは『一年間対局以外の公務を自粛』だけで許されるのでしょうか? 棋力だけでなく、プロとしての責任や振る舞いも担保するべきなのではと考えさせられました」などとする声が相次いだ。同大会では、プロ棋士らによる勝ち抜き戦「JTプロ公式戦」に合わせて子ども向けの将棋大会「テーブルマークこども大会」が開かれることから、会場には子どもも大勢観戦に訪れる。こうした背景から、「謝るべきは見に来ている観客、とりわけ子どもたちじゃないのでしょうか」「番組を見ていましたが、瞬間何を言っているのだろうと聞いているこちらも動揺してしまいました」といった指摘もあった。
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