広島県高野連、「誹謗中傷」に「法的措置を含めた対応」発表 県議も批判、反発続々「被害者ポジション」「他責思考」

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   広島県高等学校野球連盟が2025年8月19日、「令和7年度秋季広島県高等学校野球大会における誹謗中傷等への対応について」との声明を発表した。

  • 夏の甲子園は広陵高校の出場辞退が波紋を広げた。写真は出場辞退で記者会見に臨む堀正和校長(手前)(スポーツ報知/アフロ)
    夏の甲子園は広陵高校の出場辞退が波紋を広げた。写真は出場辞退で記者会見に臨む堀正和校長(手前)(スポーツ報知/アフロ)
  • 広島県議も「広島県高野連」の方針に異論(写真は椋木太一議員のXから)
    広島県議も「広島県高野連」の方針に異論(写真は椋木太一議員のXから)
  • 夏の甲子園は広陵高校の出場辞退が波紋を広げた。写真は出場辞退で記者会見に臨む堀正和校長(手前)(スポーツ報知/アフロ)
  • 広島県議も「広島県高野連」の方針に異論(写真は椋木太一議員のXから)

「大会関係者の名誉や尊厳、人権を傷つけ、心身に深刻な影響を生じさせる」

   声明では、その経緯について、23日からスタートする秋季大会に向け、「令和7年度秋季広島県高等学校野球大会(地区予選大会含む)の開幕にあたり、選手や審判、スタッフら大会関係者への誹謗中傷や差別的な言動などに対する考えや対応を主催者として表明いたします」と説明。さらに、

   「近年、スポーツ競技大会において、大会関係者に対する誹謗中傷や差別的な言動などが、特にSNS上で拡散される事案が確認されるようになっています」とした上で、「こうした行為は、大会関係者の名誉や尊厳、人権を傷つけ、心身に深刻な影響を生じさせるものであり、決して看過できません」と主張。

   大会について「学生野球の基本原理として『教育の一環であり、平和で民主的な人類社会の形成者として必要な資質を備えた人間の育成を目的とする』『友情、連帯そしてフェアプレーの精神を理念とする』などと定めた日本学生野球憲章に基づいて開催されます」と説明し、「全国の高校球児たちが日々の鍛錬の成果を発揮し、スポーツマンシップに則って真剣勝負を繰り広げる、かけがえのない舞台です」とした。

   「誹謗中傷や差別的な言動などは、くれぐれも慎んでいただきますよう」と呼びかけた上で、「こうした行為があった場合、法的措置を含めて毅然とした対応をとってまいります」と厳しい対応を示唆した。

広陵高校は中井哲之監督の交代を発表

   夏の甲子園大会では、暴力事案が問題となっていた広島代表の広陵高校が、代表を辞退する騒動となっていた。

   広陵高校をめぐっては、SNSで同校硬式野球部員が上級生に殴られるなどの暴力を受けたとする情報が拡散していた。広陵高校は6日に公式サイトで、1月に1年生部員(当時)に対し、2年生部員(当時)4人による「暴力を伴う不適切な行為」があったことを認め、謝罪した。被害を受けた部員は3月末に転校したという。

   広陵高校は21日、中井哲之監督と中井惇一部長の交代を発表した。なお、1年生と2年生の部員からは暴力などの問題がないことを確認したとして、秋季大会の地区予選に出場する予定だ。

今必要なのは「暴力事案の解明に向けた動き」

   広島県高野連の発表には「集団暴行する犯罪者は見て見ぬふり SNSの批判には法的措置 こんな対応してるから誹謗中傷が生まれるのでは?」「まずやるべきは 自分たちの行為に対する反省と謝罪じゃないの? 被害者への聞き取りと調査結果公表などの対策は?」など、反発の声が上がった。

   広島県議の椋木太一氏は、発表を「相変わらずの『SNS たたき』」と一蹴。

   「高野連が今すべきことは、暴力事案の解明に向けた動きであり、暴力行為に対しても、真摯に毅然と迅速に対応するよう表明することです」とし、「今後、こうした『被害者ポジション』『他責思考』から抜け出せなければ、暴力事案の一掃など期待できない」と厳しく批判した。

   のちの投稿では、「広島県高野連」がXトレンド入りしたことに言及し、「"被害者モード""他責思考"全開の声明なんか出すからでしょうね。世間との認識のズレがまったく実感できてないのだろう」とした。

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