「人間の食べ物に執着すると、同様な被害が起きる可能性」
「登山道では、親子グマ2頭、クマ1頭などと何度か目撃されています。距離的には、今回と同じ個体の可能性がありますが、はっきりとは分かりません。クマに遭遇すると、近寄って写真などを撮る方がおられます。人慣れ防止のため、こうしたことをしないようチラシで呼びかけました」
8月3、4日は、X上でも、登山道にクマが居座る様子を撮った動画が投稿され、地元の一部テレビ局でも、取材班がクマに遭遇したと撮った写真をウェブ版ニュースで紹介するなどしていた。
「夏は、山にクマの食べ物が乏しく、石を転がしてアリなどを食べている状態です。クマは、エサを探して、広い範囲に活動するようになります。クマが自分の物と認識したリュックやテントなどを取り返そうとすると、人間に盗られたと敵視してしまいます。過去には死亡事故も起きていますので、こうしたことも止めてほしいと思っています」
今回、キャンプ場を閉鎖した理由については、「人間の食べ物に執着するようになりますと、同じような被害が起きる可能性があると判断しました」と明かした。
閉鎖の後も、登山道を利用している登山者が多くいるとX上では指摘も出ているが、今後について、自然保護課では、こう述べた。
「何か対応を取りたいと考えており、入山規制も検討しています。折立登山道は、百名山の入口になっており、一番利用者が多いですが、他にも登山道はたくさんあります。どこが規制するかも含め、対応を確認しているところです」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)