東京ディズニーランド(TDL)への修学旅行で、小学校から「スマートフォン禁止令」が出たとして、子どもはどうすればいいのかと、親からネット上で悲鳴が上がっている。
TDLといえば、アトラクションの予約などに、スマホは今や欠かせない存在とされている。「スマホなし」でも果たして楽しめるのか、運営会社のオリエンタルランドに取材した。
「アトラクションやレストランの予約も取れませんね」
いまどきスマホ禁止ってどうなのか――子どもが小学校の修学旅行でTDLへ行くとして、2025年9月15日にXでこんな悩みが投稿された。
この親は、印刷したTDLの園内マップを子どもに持たせるつもりだが、スマホがなければ、子どもが迷子にならないか心配だとも打ち明けた。
この投稿は、4万件以上の「いいね」が集まる反響を呼んだ。まとめサイト「togetter」も取り上げ、様々な意見や体験談が寄せられている。
「スマホ禁止自体は色んなトラブルを考えると妥当」「もう修学旅行で行く場所じゃなくなってる」といった意見も一部であったが、学校側がTDLの現状を知らず時代遅れなのではないかとの指摘が多かった。
「アトラクションやレストランの予約も取れませんね」
「ショーの抽選もスマホなきゃ無理」
「ディズニーランドでスマホ禁止は無理ゲー過ぎる」
「あんな人混みで連絡手段なしとか、はぐれたら終わり」
こんな声が、次々に書き込まれている。
もっとも、TDL側も、スマホを持たない子どもや高齢者への対応は考えているようだ。
公式サイトの「ヘルプ」ページをいくつか見ると、オンラインチケットを購入した場合、メールに表示された「二次元コード」を事前に印刷して用意するようにとアドバイスがあった。
「近くのキャストに声かけしていただければ、適切に対応」
また、スマホのアプリでアトラクションを予約できるプライオリティパスなどについては、利用したいアトラクションなどにいる係員のキャストに声をかけてほしいとした。そうすれば、キャストが自らの端末でチケットをスキャンし、アトラクションなどを予約できると呼びかけている。パス類の発行状況についても、キャストに確認できるという。
TDLを運営するオリエンタルランドの広報部は9月17日、J-CASTニュースの取材に対し、「スマホなし」でも楽しめないわけではないと強調した。
「QRコード(二次元コードの種類)ばかりでなく、旅行会社で発行する紙のバウチャーなどでも入園できます。学校などの団体が、旅行会社に手配する場合もあるかもしれません。アトラクションの予約をされたい場合は、近くのキャストに声かけしていただければ、適切に対応すると思います。有料のプレミアアクセスやレストランのモバイルオーダーも、現金などがあれば、購入できます。アトラクションなどの待ち時間についても、キャストに聞いていただければと思います」
ただ、紙の園内マップは配布しておらず、事前に公式サイトから印刷することを勧めるとした。迷子対策については、児童・生徒ごとに班を作るなどして行動するのが効果的なようだ。
「先生が引率して4、50人で動くのはあまり見たことがありませんが、子どもたちがチームを組んで歩くのをよくお見かけしますね。スマホのレンタルについては、園内では用意していません。スマホは、より便利に過ごせるツールではありますが、なければ必ずしも楽しめないわけではありません」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)