2025年シーズンのオフは村上宗隆(ヤクルト)、岡本和真(巨人)がポスティングシステムを利用し、メジャー挑戦するかどうかがひときわ注目されている。村上、岡本はいずれも復帰後に大活躍村上と岡本は共に故障で長期離脱したが、戦列に復帰後は本来の力を発揮している。村上は上半身のコンディション不良が完治した7月下旬に1軍に合流すると、43試合出場で19本塁打と驚異的なペースでアーチを量産。岡本も左肘靭帯損傷で5月上旬からファームで3か月以上調整していたが、8月に復帰すると快音を響かせている。9月はアーチが出ていないが、月間打率.370をマーク。故障の影響がないことを証明している。ただ、メジャーのスカウトが熱視線を送っているのは、両主砲だけではない。今年に入って評価が急騰しているのが西武の右腕・今井達也だ。今季は21試合登板で9勝5敗、防御率1.67。145回2/3を投げてリーグ3位の162奪三振と、2年連続最多奪三振のタイトルが狙える位置につけている。「投手としての能力をすべて持ち合わせている」25年9月2日の楽天戦(楽天モバイルパーク)では10奪三振を奪い、2試合連続完封勝利をマーク。多彩な変化球を織り交ぜて100球で散発2安打と二塁すら踏ませない快投だった。再戦となった9日の楽天戦(楽天モバイルパーク)は2回6安打4失点と試合を作れずに降板したが、メジャー球団のスカウトは「高い評価は揺らがないですね。直球に威力があり、変化球は多くの球種を操れる。長いイニングを投げるスタミナも十分で投手としての能力をすべて持ち合わせている。メジャーでも先発で十分に通用します。村上、岡本より欲しい選手ですね」と絶賛する。今井は海外FA権を取得していないため、球団がポスティングシステムの利用を容認しなければメジャー挑戦は叶わない。今オフの動向は果たして――。(中町顕吾)
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