「勝手な解釈、猛省すべき」 参政・神谷代表、「歳費返納」撤回騒ぎで所属議員に苦言

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   参政党の神谷宗幣代表が2025年9月18日、初鹿野裕樹参院議員による「歳費の自主返納」宣言をめぐる一連の騒動について、Xで苦言を呈した。

  • 参院選で街頭演説する参政党の初鹿野裕樹氏(左)と神谷宗幣代表(中央)。歳費返納をめぐる発言が波紋を広げていた(写真:つのだよしお/アフロ)
    参院選で街頭演説する参政党の初鹿野裕樹氏(左)と神谷宗幣代表(中央)。歳費返納をめぐる発言が波紋を広げていた(写真:つのだよしお/アフロ)
  • 神谷代表、Xで苦言「勝手な解釈をしたことを猛省すべき」
    神谷代表、Xで苦言「勝手な解釈をしたことを猛省すべき」
  • 参院選で街頭演説する参政党の初鹿野裕樹氏(左)と神谷宗幣代表(中央)。歳費返納をめぐる発言が波紋を広げていた(写真:つのだよしお/アフロ)
  • 神谷代表、Xで苦言「勝手な解釈をしたことを猛省すべき」

「歳費返納の意向は一度取り下げたい」

   警視庁に23年間勤務した元警察官の初鹿野氏は、25年夏の参院選で初当選(神奈川選挙区)を果たした。同氏が長年にわたって掲げていたのが「議員歳費の自主返納」だ。

   1月30日のX投稿では、「議員歳費(給与)を返納します」と明言し、「幼い頃、政治家は人間のクズだと思っていた。『政治と金の問題』いつになったら解決するのか?」と苦言。

   「私が国会議員になった暁には『国会議員歳費・旅費及び手当等に関する法律』を改正し、歳費(給与)を返納します。お金のために議員を目指すのではない証として」とつづっていた。なお、投稿は19日までに削除されている。

   9月に入っても具体的な対応が見えないことから、SNS上では疑問や批判の声が上がっていた。

   「女性自身」は9月12日に、参政党事務局に書面で問い合わせた。同誌報道によると、本人から「現行制度では議員が個人判断で歳費の返納をすることはできません。当該説明は既に行なっておりますが、私の本件投稿で直ちに歳費返納をするとの誤解を招いたようでしたらお詫び致します」「今回ご質問を受けた歳費返納の意向は一度取り下げたいと思います」との回答を得たという。

「初鹿野氏は党の見解を超えた発信を繰り返すので......」

   報道を受け、神谷氏は18日に「こちらのニュースに関しては、当時私がこの投稿を見つけて、誤りを指摘し注意しました」と説明した。

   「歳費の返納などは党全体で議論するものであり、一候補者に過ぎない初鹿野氏が勝手に宣言できるものではないからです。初鹿野氏は党の見解を超えた発信を繰り返すので、県連や党本部から複数回注意をしています」という。

   問題となったX投稿に関しても、「当然、投稿は削除したものと考えていたら、削除されていなくて、今回の指摘です」とし、「今後、こうしたことが起こらないように、さらに新人議員や候補者の教育と指導に力を入れていきます。申し訳ありませんでした」と謝罪した。

「参政党は歳費返納など一度も言っていません」

   19日の投稿では、「歳費の返納」は党としての方針だったのではないかとの指摘を受け、「参政党は歳費返納など一度も言っていません」と反論した。

   投稿に添付された街頭演説中の動画には、神谷氏が「二足のわらじでいい」「国会議員は本来、自分の生活とかは会社の経営(など)でまわして、議員の歳費はスタッフの給料払ったり、自分の生活費は別のところで稼げるような人にやってもらわないから(いけない)」などと訴える場面が映っていた。

   神谷氏は演説の内容について、「議員歳費だけで生活しようとすると、議員にしがみつくことになるから、議員になる人は生活の糧をしっかり確保すべきと言っているだけです」と説明した。

   その上で、「(初鹿野氏は)勝手な解釈をしたことを猛省すべきです。発信の前に確認などをしないから皆さんに迷惑をかけています」と怒りをつづっている。

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