「俺は常にゆりちゃんのこと考えてたよ」
一方のいちろーさんは「俺とは対照的かもしれない」として、こう語り始めた。
「例えば、ゆりちゃんに対して毎日ご飯作ってあげたりするわけじゃん。だけどご飯は作らない、掃除は頻繁にしなくなる。時間の概念みたいなものをわからなくなってきちゃって、基本的に毎日眠くなるまでずっと起きてて、寝落ちしちゃうことが多かったの。もちろん昼夜逆転するわけじゃん。そこで俺気付いたの。あれ? 原動力が湧いてこないって。何をしてても、心の内側から気力が出ないというか、ついつい一人の時にやろうって決めてたものを後回しにしちゃってたの」
「これだけ長い期間離れることがなかったから、俺がどれだけゆりちゃんに依存してたのかっていうのが浮き彫りになっちゃって」
「今思ったら俺の原動力って、とにかくゆりちゃんのために何かをしてあげたい、ゆりちゃんを支えたいっていうところから来てたのかな」
「一人で楽しめるものなのかなって思ってたんだけど、実はそうじゃなくて、楽しいことを誰かと共有することってこんなにも尊いことなんだなっていう気付きがありました」
さらに、いちろーさんはゆりなさんについて、「依存じゃなくて、もうなくてはならないもの。お水だったり空気とか、そういった存在なのかなって。だから俺は常にゆりちゃんのこと考えてたよ」と、笑いながらも真面目に語っていた。
距離を置いていたのはごく短期間だったそうだが、いちろーさんは「俺にとってはすごく長い時間だった。俺が今こういう風に生きてられてるのは、本当にゆりちゃんのおかげ」とゆりなさんを見つめた。
最後は二人で感謝を伝え合ってハグし、いちろーさんは「かわいいゆりちゃん、好き~」とデレデレだった。