インターネット将棋対局サイト「将棋倶楽部24(しょうぎくらぶにじゅうよん)」が2025年10月1日、「将棋倶楽部24年内終了について」の発表を行い、25年末にサービスを終了することを明らかにした。。
藤井聡太七冠も過去のインタビューで同サイトのレーティングを明かしていた
「将棋倶楽部24」は98年末に富士フイルムビジネスイノベーションの社内ベンチャービジネス事業としてサービス開始された、インターネット上で将棋の対局を行うことができるサイトだ。ブラウザのほかアプリ版も提供されている。
01年に有限会社化され、06年からは公益社団法人日本将棋連盟公式のサイトとなっているが、取締役の久米宏氏が1人でサイトの管理・運営を担ってきた。
誰でも無料で利用することができ、ハンドルネームを用いた匿名での対局ができること、またレーティングによる客観的な棋力評価を受けられることで多くのユーザーで賑わった。
PC版・モバイル版・アプリ版があり、多くのプロ棋士らも同サービスを通じた対局を行ってきた。17年6月に「将棋情報局」で公開された記事によると、藤井聡太七冠も過去のインタビューで「将棋クラブ24の点数に当てはめると7歳で1500点。10歳で2400点。13歳で3090点。三段リーグが始まってからこれまで、150点から200点くらいは伸びたと思う」と語っていた。
「自身にあったサイトを見つけ、将棋を継続して頂ければ幸いです」
多くの将棋愛好家から愛された同サービスだが、1日に「将棋倶楽部24年内終了について」との文書が公開された。
席主・久米氏によるもので、「1998年末より将棋倶楽部24を開設し対局サービスを提供して参りました。そろそろ引退を考えていましたが、後を託す人材が育っておらずこのまま将棋倶楽部24を来年以降も継続していくことが難しくなりました」とし、サービスの終了を発表した。
「そのため2025年12月31日をもちまして 将棋倶楽部24を終了させていただきたいと思います」
「お楽しみいただいておりました、皆様には申し訳ございませんが、何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。サービス開始から多くの皆様にご愛顧頂き、誠にありがとうございました」と感謝をつづっている。
また、サイトトップには「昔と違い、将棋対局サイトは沢山あります。24終了しても自身にあったサイトを見つけ、将棋を継続して頂ければ幸いです」とのメッセージも掲出されている。
「このソフトが将棋界に残した功績は計り知れません」
サービス開始から約26年の歴史を持つサイトの終了に、SNSでは悲しみの声が広がっている。
「将棋倶楽部24が年内に終了とのこと。昔はテレホーダイから繋いで、23時以降になると入りづらくなるなんてことありましたね。その当時の将棋ソフトはそんなに強くなかったけど、24があることで都会と地方の格差は少しずつ解消されたと思います」
「将棋倶楽部24がなくなるの衝撃すぎる 明らかに時代に大きな革命を起こしてくれたサービスでした......ニーヨンがなかったらあんなこともこんなことも起こらなかったはず、感謝しかないです」
「このソフトが将棋界に残した功績は計り知れません プロ棋士を含む多くの将棋ファンを楽しませてくれたことに心から感謝いたします 1つの歴史に幕が降りるのは寂しいです」