「巨人を倒すには、戸郷をやっつけなくてはいけない」
「(今季の阪神は)異常に強かった。(藤川監督は)解説者時代からちょっと違う解説をすると思っていた。選手の分析、投球内容の分析、バッターの構え方の分析。本当によくできているなと。きっとこの人はノートを付けている解説者だろうなと。解説者はあまりノートをつけないが。これはどういうことかと思ったが、将来監督になるためにやっているのではないかと思った」
そして、藤川監督の研究成果を具体的な例を挙げて説明した。
「そのノートを具体的に言うと、(巨人)戸郷(翔征)を分析したと思う。阪神の監督になった以上、巨人を倒さなければいけない。巨人を倒すには、戸郷をやっつけなくてはいけない。(巨人との開幕カード)初戦の戸郷を丸裸にした。癖であるとか、投球を。全く裸にして、戸郷を攻めるには、こう攻めろと。戸郷は何球目にこういうボールが来るとか。そういったことを選手に言ったと思う」
巨人は阪神との開幕カード初戦に、戸郷翔征投手(25)を先発に起用した。阪神は3回までに3点を入れ、戸郷を攻略。結果、7-2で勝利した。戸郷は今シーズン、阪神戦で3度先発して3敗。阪神戦の防御率は4.85だった。
今シーズンの阪神の強さを素直に認めた徳光氏だが、一方で「今は力拮抗している」とし、次のように持論を展開した。
「今シーズンは阪神が良かった。といっても、阪神と巨人の1点差ゲームが14ゲームくらいあるわけですから。1点差ゲームということは、つばぜり合いであまり実力差はないということです。そういう意味では、ジャイアンツは勝てない試合ではなかったなというところがある。それは別として、今の野球は、本当にお互いに同等なんだと。戦力同等と考えて、その中で自分たちはジャイアンツファンであることを主張したい」
セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージは、11日に開幕する。本拠地開催を逃した巨人は、敵地・横浜スタジアムに乗り込みCSに臨む。