VTuberとして活動する「モーム・エンペル」さんが2025年10月1日、「迷惑メール」の送り主とのメッセージのやりとりをXで公開し、ネットの注目を集めている。
「御連絡していただきましたが、これは迷惑メールです」
エンペルさんは、20年12月からVTuberとして活動している。「諸事情によりタトゥーシールを貼ったらはがれなくなって候」との投稿がXポスト(ツイート)のまとめサービス・togetterで取り上げられ、話題になったこともあるという。
エンペルさんは1日、SMSのスクリーンショットを添え「寝ぼけて詐欺SMSに返信した私と、律儀に答えてくれた詐欺の人」と投稿した。
スクリーンショットによると、詐欺メールの送り主は「お客様がご不在の際に荷物をお届けしました。局でお待ちしております」とURLを添えたメッセージを送信。エンペルさんはこれに「再配達をお願いします」と返信した。
すると、相手からは「御連絡していただきましたが、これは迷惑メールです 私は宅配業者ではなく関係ありません 無視されたらいいと思います」と返信が届いた。
エンペルさんは詐欺メールの送り主に向け、「お前もうこの仕事やめろ。迷惑メールに向いてないよ」とつづっている。
詐欺師自ら注意喚起のメッセージの返信をするというまさかの行動に、「真面目そうだし受けごたえもまとも。カタギの仕事したらいいのに...」「善良な人間よ、普通の会社で働かないか、?」「残された良心が返信してきたのか...」などと面白がる声が上がった。
「中継地点にされてしまったいわゆる相手も被害者の1人」
一方で、返信してきた人物が必ずしも詐欺メールの犯人そのものではない可能性を指摘する意見もある。
「電話番号乗っ取られて送られてるだけやから返信して来た人はこの電話番号の持ち主」
「この相手の方が中継地点? みたいな感じでスパムを送り付ける機械になってしまってるだけで相手の方はただスマホを持ってるだけ 相手の方がそのURLを開いてしまったが為に中継地点にされてしまったいわゆる相手も被害者の1人」
スマートフォンやパソコンなどを利用した詐欺の手口の中には、「踏み台攻撃」と呼ばれるものがある。
犯罪者らが身元を隠すため、何らかの方法で他人の電話番号やメールアドレスを乗っ取り、そこを中継地点として攻撃を仕掛けるというものだ。本来の犯罪者を探し当てるのを難しくするための手口であり、こうした詐欺メールに添付されているURLにアクセスすることで、自分自身が「踏み台」にされてしまう危険性もある。
珍しいやりとりに注目が集まった今回の投稿だが、ネット上では迷惑メールへの警戒を呼びかける声も広がっている。
寝ぼけて詐欺SMSに返信した私と、律儀に答えてくれた詐欺の人。
— モーム・エンペル (@samano_cami) October 1, 2025
お前もうこの仕事やめろ。
迷惑メールに向いてないよ。 pic.twitter.com/Cusbw3Vpxm