プロ野球日本ハム、ダイエーなどで投手としてプレーした野球解説者の武田一浩氏(60)が、2025年10月5日にユーチューブを更新し、ロサンゼルス・ドジャース佐々木朗希投手(23)の抑えへの起用について、デーブ・ロバーツ監督(53)は「迷う必要はない」と断言した。
「先発に戻ったとしても来年以降につながる」
ドジャースは5日(日本時間)、敵地シチズンズ・バンク・パークで地区シリーズ第1戦を行い、東地区1位フィラデルフィア・フィリーズに5-3で勝利した。
試合は、先発投手の大谷翔平選手(31)が2回に四球から連続安打などで3点を失った。打線は、フィリーズ先発クリストフェル・サンチェス投手(28)の前に、5回まで沈黙したが、6回にキケ・ヘルナンデス内野手(34)の2塁打で2点を返して1点差に。
7回には、テオスカー・ヘルナンデス外野手(32)の3ランが飛び出し逆転した。9回は、佐々木が抑えとして登場。1死後、マックス・ケプラー外野手(32)に2塁打を許すも、後続を抑えてチームを勝利に導いた。
佐々木は2日に行われたワイルドカードシリーズのシンシナティ・レッズ戦に続いて、9回の救援に成功した。
NHKの大リーグ中継で解説を務める武田氏は、ポストシーズンに入ってからのドジャースについて、「リリーフの不安がなくなってきた」とし、佐々木の投球について、次のように分析した。
「佐々木が良い。今までクローザーを決めていないのに、決めちゃった。佐々木は良くなって、良い勉強になる。先発に戻ったとしても、来年以降につながる。こういう緊張したところで出て行って、今日は5対3だったけど、1点差とかでしびれる場面で出て行って、抑えればどんどん自信になる」
「160キロ出てフォークがあれだけ落ちれば、クローザーとして魅力的」
大リーグ1年目の佐々木の今シーズンを追ってきた武田氏は「春先は精神的に良くなかった」と指摘し、佐々木の現状に言及。
「ドジャースの再生プログラムが良かったのかもしれない。詳しいことは分からないが、ここで使えていることが大きい。春先は目が泳いでいた。今は自信を持っている。このシリーズは完全にクローザー。これだけ結果が出ているから。これで佐々木を固定していければ、9回の1イニングだったらバッチリ抑える」
そして、スタッフから「ロバーツ監督は最終回、(アレックス)ベシア、(ブレーク)トライネン、佐々木で迷い、最終的に佐々木に決めたが」との問いに対して、「(ロバーツ監督は)迷う必要はない。何を迷っているのか分からない」と疑問視した。
佐々木はポストシーズンで抑えに回ってから、球速が戻り160キロ超を連発。スプリットの落ちもよく、春先に比べ安定感がより増した。
武田氏は、ドジャースのリリーフ陣の中で「佐々木の球が1番いい」とし、「フォークがちゃんと落ちれば、それが決め球になる。(直球が)160キロ出てフォークがあれだけ落ちれば、クローザーとして魅力的。フォアボールを出す感じも全然ない。故障明けにリリーフをやって、全力で投げるようになって良くなった。ストライクが入る、入らないという不安がなくなった」と分析した。
スポーツ紙の報道によると、ロバーツ監督は6日に報道陣の取材に対応し、佐々木の今後の起用について「9回固定のクローザーに限定はしない。相手の打順を見た時に8回が勝負どころになることもある。いろんな選択肢がある」と語ったという。
Roki Sasaki breaks out a FILTHY splitter for the strikeout! #NLDS pic.twitter.com/wc2GVGYctn
— MLB (@MLB) October 5, 2025