立憲民主党の蓮舫参院議員が2025年10月14日、「政治の品格」に関する苦言をX上に投稿した。批判の対象を明示してはいないものの、国民民主党・玉木雄一郎代表に向けたものだとみられる。「SNSで他の政党の議員を笑いながら語ることはしません」蓮舫氏と玉木氏を巡っては、玉木氏が10月11日公開のYouTube動画で蓮舫氏に言及していた。この動画は、玉木氏の個人YouTubeチャンネルが開設から7周年を迎えたことを記念し、国民民主党の榛葉賀津也幹事長と玉木氏が対談するという企画だった。蓮舫氏に言及した場面では、玉木氏が榛葉氏について、「前の民進党の代表選挙で蓮舫さん応援してるからね」と紹介。これに対し、榛葉氏は「黒歴史」と笑いながら反応した。玉木氏も「黒歴史」と言った後、「榛葉さん、あんまりツッコミどころないんだけどね」とコメントした。その後、榛葉氏が経緯を説明。「参議院はみんなして蓮舫さん応援しようって。あのとき選挙終わったら衆議院行くって言ったから、じゃあみんなで応援しようって」と言うと、玉木氏は「戻ってきたね」と返答した。これを受けて、榛葉氏は「これオンエアできないでしょうが!」と指摘し、笑いながら机を叩いていた。さらに玉木氏は、「(榛葉)幹事長だけ蓮舫さんの投稿見られて、俺見れないんだよ。そしたらブロックされててさ」と笑いながら言うと、榛葉氏も「『ブロックされてる』って言ったら、その翌日俺もブロックされた」と続けていた。この場面がSNS上で拡散する中、蓮舫氏が13日にXを更新し、「私は、SNSで他の政党の議員を笑いながら語ることはしません。政治は、批判よりも誠実な対話で変えていくものだと思います。特に今は。対話でしょう」と投稿。ハッシュタグでは、「#政治の品格」「#希望で変える」と入れている。また14日には、「党首」と「幹事長」が陰口を叩いていると批判しているX上のリプライに反応し、蓮舫氏はつぎのように批判した。「多くの方から賛同、応援の声をいただき嬉しいです。ありがとうございます。悪口を笑いながら広める行為は、SNSの力を貶めるものだと思います。大人の私たちこそ、子どもたちに『品位ある言葉』を見せていきたいですね #政治の品格#希望で変える」続く投稿でも、蓮舫氏は「言葉には力があります。傷つけることも、励ますこともできる。SNSの言葉が社会を映すなら、私たち一人ひとりが『品位ある言葉』で空気を変えていきたいです。どんな言葉を次の世代に残すか、一緒に考えませんか」と指摘した。2019年参院選静岡選挙区の「刺客」騒動指摘する声も玉木氏は14日の記者会見で、蓮舫氏の件については言及していない。一連のやり取りを受け、19年7月の参院選をめぐる榛葉氏と蓮舫氏の「因縁」を指摘する声がSNS上で上がっている。立憲と国民が再編される前の国政選挙だ。榛葉氏は旧国民公認で、静岡選挙区から出馬していた。このとき旧立憲は、徳川宗家第19代当主・徳川家広氏を擁立。現職に旧立憲が「刺客」を送ったと波紋を広げていた。そして、旧立憲の副代表兼参院幹事長を務めていた蓮舫氏は、徳川氏の応援にも駆けつけていた。
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