情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)が2025年10月14日、自民党の英利アルフィヤ衆院議員側から「真意が伝わらなかった」と指摘を受けていたインタビュー映像を再使用したとして、公式サイト上に謝罪文を掲載した。
この映像は元々、10月10日の報道番組「報道ステーション」(テレビ朝日系)で使われたものだった。放送後、英利氏側から指摘を受けたにもかかわらず、13日の「羽鳥慎一モーニングショー」でも改めて使用していた。
英利氏「信頼関係を損なう結果となったことは誠に残念」
英利氏は12日のブログで、「報道ステーション」で使われたインタビュー映像への抗議を表明していた。自民・公明の連立解消を巡る自身の考えを述べる中、同番組に対し、「私の発言が『公明党の支援がなければ当選できないから不安を感じている』といった趣旨で伝えられたことは、極めて心外です」と訴えた。
10日の同番組では、英利氏が自公連立解消について、「率直にびっくりしましたし大変残念だと思っています。できれば公明党さんにはもう一度考え直していただきたい」と心境を明かした後、番組側が英利氏の経歴を紹介。24年10月の衆院選で「公明党の推薦もあり比例復活」したと紹介した。
その後、再びインタビュー映像に戻り、英利氏はつぎのように述べた。
「公明党と連立が組めないことにより、さらに厳しい選挙になるだろうなと。公明党さんは本当に女性の政治参加というところで強い思いを持っていらっしゃる政党でもあります。だからこそもう一度、女性総理が誕生しようとしている今、高市総裁にもう少しお時間をくださればと思うところもある」
英利氏は12日のブログで、改めて真意を説明。「公明党がいなければ選挙に勝てない」ということではなく、「自民党が変わらなければ選挙に勝てない」「有権者に寄り添う政策を打ち出さなければ、信頼を得ることはできない」ということが言いたかったと記した。
こうした中、13日の「羽鳥慎一モーニングショー」でも同様のインタビュー映像が使用された。これに対し、英利氏は同日X上で再び抗議。つぎのように訴えた。
「テレビ朝日様にはこれまでも懸念をお伝えし、ディレクターの方からはお詫びもいただいておりました。しかし今朝の『モーニングショー』でも、同じ発言の一部だけが繰り返し使われ、信頼関係を損なう結果となったことは誠に残念です」
これを受け、「羽鳥慎一モーニングショー」は14日、公式サイト上に謝罪文を掲載。この内容によれば、英利氏側から「10日の放送では真意が伝わらなかった」と指摘を受け、同局内で再使用を控えることにしていた。だが連絡が徹底されていなかったという。
また、「羽鳥慎一モーニングショー」も英利氏に取材を申し込んでいたが、同様の指摘を受けていた。「受け止めが不十分で、再使用は問題ないと判断してしまいました」と説明し、「英利アルフィヤ議員ならびに関係者の皆さまにお詫び申し上げます」としている。