DeNAはなぜ佐々木麟太郎を1位指名したのか、元ヘッドが読み解く...交渉権はソフトバンクが獲得

    プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(66)が、2025年10月23日にユーチューブを更新し、同日行われたドラフト会議を振り返り、DeNAが佐々木麟太郎内野手(スタンフォード大、20)を1位指名した理由を独自分析した。

  • DeNAの本拠地・横浜スタジアム
    DeNAの本拠地・横浜スタジアム
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「DeNAはある程度、リサーチしている」

    DeNAはドラフト1巡目で佐々木を指名した。サプライズ指名に会場に詰め掛けた野球ファンが沸いた。さらに、ソフトバンクが佐々木を1位指名すると、会場から驚きの声が飛び交った。

    DeNAとソフトバンク2球団の競合となり抽選へ。DeNAは相川亮二監督(49)、ソフトバンクは城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)が抽選し、結果、ソフトバンクが佐々木との交渉権を獲得した。

    12年にDeNAのヘッドコーチを務めた高木氏は、古巣の佐々木1位指名に「びっくりした」と振り返り、1位指名した理由を独自の視点で解説した。

    「(DeNAは)ある程度、リサーチしている。『ドラフトにかけたらどうなるか』ということどまで、おそらく話はしている。じゃないと失礼。即戦力とは言わないが、DeNAの意図とすれば、2027年から(セ・リーグが)DHを導入する。(佐々木は)若いがバッティングを考えると、パタッとはまる。パワーや、ミート力を考えると、DHにはまる選手」

    抽選で外したDeNAは、外れ1位で小田康一郎内野手(青学大、22)の交渉権を獲得した。小田は右投げ左打ちの1塁手で、大学通算9本塁打、3度ベストナインに輝いた。今夏の日米大学選手権に日本代表として出場するなど、大学トップレベルの実力者だ。

「佐々木は世界に飛び出して発信していけるような素晴らしい選手」

    高木氏は、DeNAが外れ1位で小田を指名した理由について、次のように説明した。

    「ちょっと小柄だが堅実。(内野手には)森(敬斗)とか、石上(泰輝)、林(琢真)もいるけど、いろいろ考えると補強をしておかないと。そこら辺の層を厚くしておきたい。例えば、(タイラー)オースティンが抜けて、牧(秀悟)がファーストに回った時に、宮崎(敏郎)と筒香(嘉智)が併用になってくると、いろいろな動きができるように小田を取ったと思う」

    また、スポーツ紙の報道によると、相川監督はドラフト終了後に報道陣の取材に対応し、佐々木を1位指名した理由について、こう説明したという。

    「人間的にも素晴らしくて、本当にいちチームというよりも、日本、世界に飛び出して、発信していけるような素晴らしい選手だというところで、チーム全体でそういう結果になったのかなと思います」

    岩手県出身の佐々木は、大谷翔平の母校・花巻東高校出身。高校時代に甲子園出場の経験を持ち、卒業後に渡米した。身長184センチ、体重120キロで、高校通算140本塁打を記録した。

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