ヤクルト1000、ブーム終わり急失速...業績に打撃の「三重苦」 問われる次の成長戦略

「安い」を前面に押し出す競合商品が台頭

   ヤクルト1000の苦戦の一因として、競合商品の登場が挙げられるだろう。日清ヨークが22年9月に発売した「ピルクル ミラクルケア」は、ヤクルト1000と同様に睡眠の質改善と日常生活の疲労感軽減を訴求する機能性表示食品で、発売わずか1年で累計出荷数2億本を突破する大ヒットとなった。

   最大の武器は価格競争力だ。195mlボトルで希望小売価格139円(税別/25年10月現在)、65ml×8パックで実売価格350円前後と、ヤクルト1000より手頃な価格設定だ。お笑いコンビの「錦鯉」を起用したCMで「安い!」を直接的に訴求するという大胆な戦略を取った。毎日続けやすい価格帯が、消費者の節約志向とマッチしたと見られる。

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