投資が落ち込み硬直化する業界も
公益財団法人ニッポンドットコム(Nippon.com)によれば、2021〜2023年で政府が半導体産業向けに投入した資金は、「GDP比でも米/独より大きな割合」になっているという。
他の産業の現状はどうか。
日本貿易振興機構(JETRO)の「Invest Japan Report 2024」によれば、2023年の対内直接投資(FDI=海外から日本国内に向かう投資)の流入額が全体で約3.0兆円と前年から33%減少している。
そして、サービス・運輸・通信などの非製造分野では顕著な落ち込みを見せ、前年比から50.4%という深刻な減少となっている。
一方で、財務省が2025年9月1日に発表した「法人企業統計調査」によれば、企業の内部留保は637兆円に達し、13年連続で過去最高を更新した。
つまり、資本が半導体・AIに集中している間に、他産業の新規投資環境は硬直化していく傾向が見られるのだ。