高市早苗首相が提唱する「責任ある積極財政」、サナエノミクスが注目を浴びているが、2025年11月6日放送の情報番組「サン!シャイン」(フジテレビ系)に元内閣官房参与を務め、高市政権の経済政策ブレーンとされる本田悦朗さんが出演、新規国債発行も大丈夫だと説明した。「責任ある積極財政」は政治の世界では革命的本田さんは高市首相が首相に就任する前は食事や勉強会などでよく顔をあわせていたが「総理は大変忙しくて最近は会えない。今はもっぱらメールでのやりとりで私の考え方を伝えたりしている」という。本田さんによると、「責任ある積極財政」は学者やエコノミストの世界では当たり前だったが政治の世界では革命的な考え方だという。従来の財務省のとらえ方とは別に「健全財政」の意味が変わったことを強調する。さらに、高市首相が「大胆な金融緩和」「機動的な財政出動」といったアベノミクスを継承し、「大胆な成長投資」を重点政策として新たに加え、「AI・半導体」「量子」「デジタル」「資源」「バイオ」など17分野で官民が協力して重点的に投資していく方針を打ち出していることを説明した。本田さんは「サナエノミクスの本質は長期的な経済成長。それがなかったら日本は残念ながら衰退するだけ」と話した。財政の持続性「バランスはきちんと考えることですね」本田さんの説明をうなずきながら聞いていたMCの谷原章介さんは「財政の持続可能性の責任ということは無意味にいくらでも赤字国債を発行するよということではなくてバランスはきちんと考えるよということですね」と本田さんに確認する。本田さんは「おっしゃるとおりです」と言った。では、現在の財政余力はどうなのか、債務残高の対GDP比がゆるやかな下降状態を保てる範囲でいくらまで出せるのか。本田さんは試算してみたという。結果は「毎年10兆円程度(余力)はある」、10兆円分の新規国債を発行しても「財政破綻しない」とフリップで説明した。その10兆円に反応したのが谷原さん。「10兆円というと、消費税や社会保険料を下げたりと、いわばやりくりの話じゃないですか。日本ってそもそも鉄鋼だったり船だったり、家電、車、モノを作って輸出した外貨を稼いで成長してきたなかで新たな基幹産業、新たな成長産業が見えてこないと、国としての収入も増えない。すると国民の所得も増えてこないんじゃないか。そこが見えてこない」と熱く語り始めた。コーナーが終わり天気予報のコーナーに移ってからも谷原さんの興奮は冷めなかった。(ジャーナリスト 佐藤太郎)
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