主に中部地方を管理する中日本高速道路(NEXCO中日本)が、個室トイレ内の人に対して、外に並んでいる人から「満室」を伝えるチャイムボタンを一部の公衆トイレに設置している。2025年11月初旬、この取り組みがSNS上で大きな注目を集めた。6日に取材に応じた同社の広報課によると、2か所のパーキングエリア(PA)で試行的に運用している。「大便器個室が同時に長時間利用される」可能性を想定して設置したという。待っている利用者がいることに気づいてもらうボタンSNS上で話題になったのは11月1日のX投稿だ。投稿者によれば、岐阜県南西部にある本巣PAにあった。この取り組みが拡散し、「全トイレにつけてほしい」「広がってほしい」などと賛同する声が上がる一方、体調が悪い場合などは利用時間が長くても仕方がないといった意見もみられた。広報課によれば、本巣PAと、岐阜市内にある岐阜三輪PAの2か所に設置。それぞれ25年8月30日、20年3月20日の開通時から試行的に運用している。男女両方のトイレにあるという。たとえば本巣PAには、音符マークが表記されたボタンが公衆トイレに設置され、「トイレ満室のお知らせ『チャイム』ボタン」との説明がある。そして、「混雑時、先頭にお並びの際1回ボタンを押してください」などと案内している。広報課は「混雑時(満室の際)に、お並びのお客さまがボタンを押してチャイムを鳴らし、個室内のお客さまに、お待ちの方がいることを気が付いていただくことを狙いとして試行設置しました」と述べる。この取り組みを実施してから現在まで、「本件に対するお客様からの声は寄せられていません」。チャイムボタンの終了時期は未定だとし、「お客さまの声などを参考にしながら、適宜検討したいと考えております」としている。
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