500円玉の代わりに価値10分の1の「500ウォン」...なぜ昔から被害絶えない? 古銭鑑定士に聞く騙されないポイント

500円と500ウォン、見分けるポイントは...まず「疑う意識を持つこと」

   では、このような被害を避けるためには、現金で会計をする際にどのような点に気を付ければよいのだろうか。J-CASTニュースは古銭買取専門店「アンティーリンク」(東京都豊島区)の古銭鑑定士・渡邉博さんに聞いた。

   渡邊さんはまず、

「額面の『500』という数字も、色・大きさ・重さまでもそっくりなので、まずは『500円玉を見たら、もしかして500ウォンかも』と疑う意識を持つことが大切です」

とした。確認のポイントについては、

「コインを裏返してみましょう。500ウォン硬貨は日本の硬貨と違う図柄(ツルの絵など)が刻まれており、見慣れないデザインに違和感を覚えるはずです」

とアドバイスする。

   なぜ、500円玉の代わりに500ウォン硬貨を渡す被害が絶えないのだろうか。渡邊さんは、「500ウォン硬貨は500円玉と同じ大きさなのに、価値はおよそ10分の1(約50円程度)しかありません」と指摘。そのうえで、次のように説明した。

「そのため、見た目を利用すれば『50円で500円分の商品をだまし取れる』という価格差が生まれてしまいます。また、『まさかそんなことをする人はいないだろう』と思い込む日本人特有の信頼文化や油断も、被害が絶えない一因と考えられます」
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