500円玉の代わりに価値10分の1の「500ウォン」...なぜ昔から被害絶えない? 古銭鑑定士に聞く騙されないポイント

日本円にそっくりなコインはほかにも...注意すべき海外コインは

   道の駅大歩危の例であった100円玉と香港50セントを見分けるポイントはどうか。

   渡邊さんは、「大きさと重さはほぼ同じですが、色味とデザインがまったく異なります。香港50セント硬貨は銀色ではなく、やや黄色味のある金色系で、額面の数字も違います」と指摘。「『似たコインが存在する』という知識を持ち、受け取った小銭を軽く確認するクセをつけることで、違和感にすぐ気づけるかと思います」とした。

   500ウォンや香港50セント以外にも、世界には日本で流用している硬貨によく似たコインがあるという。渡邊さんは、次のように例を挙げた。

「・韓国10ウォン硬貨→日本の10円玉にそっくり」
「・韓国100ウォン硬貨→日本の100円玉にそっくり」
「・ノルウェー 1クローネ硬貨→日本の50円玉にそっくり」
「・中国の1角硬貨→日本の1円玉にそっくり」
「・韓国のバストークン(交通用トークン)→日本の5円玉にそっくり」

   特に注意すべきなのは、価値の差が大きい10ウォン硬貨と100ウォン硬貨だという。10ウォンは日本円で1円、100ウォンは10円程度だ。

「価値の差があるため、うっかり混ざるだけでなく、悪意をもって使われる可能性もあるかと思います」
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