早大名誉教授「誰かのせいだと思い込みたいのだろうね」
だが、これらの擁護論に対してSNSでは「あの安倍晋三・菅義偉・岸田文雄ですら、台湾有事についてはちゃんとテンプレ答弁できてたのに」といった反論も目立つ。米ニュース雑誌「TIME」は「高市氏の発言は中国の怒りを招いた」と報じるなど、海外メディアもこの問題を取り上げているが、岡田議員が原因だとの記述は見られない。
池田清彦早大名誉教授はXに、「高市に拍手喝采を送っている人の大半は、自分の商売が成り行かなくなった時にも、やっぱり高市を支持していて、高市以外の誰かのせいだと思い込みたいのだろうね。首が回らなくなっても、中国のせいなので、中国を成敗せよという話に乗りそうだ。そうやって戦争はバカが後押しして始まるわけだ」などと投稿。高市首相を擁護する声を批判した。
18日、北京で外務省アジア大洋州局の金井正彰局長が中国外務省の劉勁松局長と会談した。ポケットに両手を突っ込んで対応する中国側の態度と、うつむき加減の金井局長の姿が映し出され、SNSでは物議を醸している。
高市首相は総裁選に合わせて9月下旬、ウェブメディア「NewsPicks」の動画で、リーダー論について語っていた。落合陽一氏との対談で、石破茂前首相について「政策の打ち出しが弱かった」と指摘。さらに「最終的な責任者が、政調会長のせいだとか、例えば政治資金問題を起こした議員がいるからとか、経営のトップが社員のせいだと言ってたら、これはリーダー失格です」と語っていた。自らの言葉で招いた日中関係のこじれをどのように解決するのか、早くもリーダーとして手腕が問われている。