在京中国大使館の公式Xアカウントが2025年11月25日、「猫」の写真を投稿した。
日中関係に緊張が走る中での「ほっこり」ポストに、ネット民からの注目が集まっている。
「故宮でゆったりと過ごす猫たち」
7日の国会質問で立憲民主党の岡田克也衆院議員から、日本が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」について、過去の発言との整合性を問われた高市首相は、「やはり戦艦を使って、そして武力行使を伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースであると、私は考えます」と回答。歴代首相が明言しなかった内容に踏み込んだ見解に、波紋が広がった。
中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事による過激なX投稿が波紋を広げたほか、中国国防省報道官や中国外務省報道官がSNSで日本語での「警告」文章を発信するなど、日中間の緊張が高まっている。
こうした中、中国大使館公式Xは25日、「故宮でゆったりと過ごす猫たち」として、中国・北京の故宮博物院で撮影された4枚の猫の写真を公開した。
それぞれの写真には、くっきりした赤い壁に映えるふさふさした白黒の猫や、緑の中でカメラの方に振り返る頭にグレーの柄が入った白い猫、石造りの床を渡る三毛猫、生い茂る草の中で佇むキジトラ猫の4匹が写っている。
同アカウントが猫に関する投稿を行うのは9月13日以来、約2か月半ぶりとみられる。
「日本のネット民の転がし方をわかってきたな」
厳しい日中関係を反映するような発信が続く中での「ほっこりポスト」に、ネットでは「日中関係もゆったり過ごそうぜ」「これにはワイもニッコリ 猫はかわいい 世界共通」「可愛いやん こういう平和な呟きだけしろよ」などとする声が上がった。
また、「日本のネット民の転がし方をわかってきたな」「日本人の弱点をついてきた。これは効く」「大炎上したら猫とか料理の写真を貼って鎮静化を図るの、万国共通なのか... 少なくとも中国にはこの炎上逃避文化はあるらしい...」など、猫に関する投稿は緊張緩和のためのカードと見る向きもある。
「この後、美味しく頂きました とか言わないよね?」「食べられないか心配です」といった揶揄まじりの声も散見された。
「大熊猫(パンダ)」の返還が取り沙汰される中での「猫」ポストだけあって、「ところで熊猫の方もお願いしたいのですが...」などとするリクエストも寄せられている。
故宮でゆったりと過ごす猫たち。 pic.twitter.com/3RVMMEbE9U
— 中華人民共和国駐日本国大使館 (@ChnEmbassy_jp) November 24, 2025