落語家・立川志らく氏が2025年11月26日にYouTube動画で、台湾有事をめぐる高市早苗首相の答弁を批判する人々についての発言が賛否を呼んだ件に言及し、「私は撤回する必要はないと思っている」と主張した。一方、言い方はよくなかったとして反省の姿勢をみせた。「日本人じゃないの?という気すらする」発言が賛否物議を醸したのは、2025年11月24日放送の情報番組「ひるおび」(TBS系)での志らく氏の発言。日中関係の悪化に伴い、日本へのパンダの貸し出しが停止する可能性があるという話題に関し、志らく氏が番組MCの恵俊彰氏から見解を尋ねられた場面だった。そこで志らく氏は、台湾有事をめぐる高市氏の発言を「間違っているわけではない」と擁護し、「なぜ高市さんをそこで非難するのか。中国が言ってくるのは分かるんです。ただ日本でもそういう人がたくさんいるということは、あなた方はなんで?日本人じゃないの?という気すらする」と主張していた。SNS上では、「日本人じゃないの?」という発言を中心に一連の内容が賛否を呼び、立憲民主党・小沢一郎衆院議員や同党・蓮舫参院議員、社民党・ラサール石井参院議員が批判する事態となった。たとえばラサール氏は24日、「『本当に日本人か』はあきらかに差別発言であり、政府を批判するのは反日だと言うネトウヨレベルの妄言。戦時中の『非国民』と同じ。テレビのコメントで言うことではない」などと猛批判している。「与党・野党関係なく日本を守るために一致団結するべき」これを受け、志らく氏は26日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「撤回する必要はないと思っている」と主張し、「『日本人じゃないのか』と言い切ったわけじゃなく、『日本人じゃないとすら思える』っていうね。別に言い訳じゃないですよ」と説明。一方、不用意にこうした発言をすると切り取られ、その部分だけを見た人から「とんでもない危険思想の持ち主だ」と叩かれるとも。「言い方はあまりよろしくなかった」と振り返った上で、「そのことに関しては非常に反省をしております。今後そういうことないようにしたいと思ってる」と釈明した。その後、発言の趣旨について改めて説明した。「中国の脅威というものが、いま本当に如実に現れた。ならば、与党・野党関係なく日本を守るために一致団結するべきじゃないかっていうのが私の考え方です」。また、つぎのようにも述べている。「野党の皆さんも、総理大臣に色々批判をするのは大事なことだ。それがないと独裁になっていくからね。でもそれと同じだけ中国にだって文句言うべきなんじゃないかなと。だからそれを見て『本当に日本人なの?』って思ってしまうのは私だけではない。私が差別主義者だからではない。多くの日本の方はそう思ってらっしゃる」動画の後半では、志らく氏は「『高市政権に逆らったやつは全部日本人じゃねえ』なんて一言も言ってない」と改めて主張。「中国のやり方に対してみんなで中国に文句を言わなくちゃいけない時、なんで中国側に立つんだと。そう言ってんだ。そう言ってんだよ。『あんたたち本当日本人なのか』って。そこだけですよ」としている。
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