プロボクシングの元世界2階級制覇王者・亀田和毅(34)のユーチューブ動画内での発言に対して、ファンから疑問の声が上がっている。
「俺の採点では115-113で天心の勝ち」
亀田は、2025年11月26日にユーチューブを更新し、24日にトヨタアリーナ東京で行われたWBC世界バンタム級王座決定戦を独自分析した。
王座決定戦は、同級1位・那須川天心(帝拳、27)と同級2位・井上拓真(大橋、29)によって行われ、井上が3-0の判定で勝利。那須川はボクシング転向後、8戦目で初黒星を喫した。
試合は序盤、那須川が持ち前のハンドスピードで主導権を握り、好スタートを切った。スピードを生かして距離を取る那須川に対し、井上は3回から距離を詰めて攻撃。これに対して那須川は受け身となり、井上が中盤戦を支配した。
終盤に入っても井上の手数は減らず、那須川は劣勢に立たされた。勝負は判定にもつれ、2人のジャッジが4ポイント差、残るひとりが6ポイント差で井上を支持した。
試合をテレビで観戦したという亀田は、「正直、判定が分からん」と切り出し、試合の流れに沿って自身の採点結果を明かした。
「4ラウンドまで、俺は4-0か、3-1で天心。39-37で天心。5ラウンドから8ラウンドまでは2-2。前半は3-1。最後の9ラウンドから12ラウンド、俺は2-2。天心が9ラウンドと12ラウンドを取っている。10ラウンドと11ラウンドが拓真。俺の採点では115-113で天心の勝ち」
過去に海外で世界タイトル戦を経験した亀田は、試合を採点したジャッジの構成にも言及。今回は、日本人同士による日本開催ということもあり、ジャッジの2人が日本人で、もうひとりはメキシコ人が採用された。
「完勝で拓真が勝ったのではない」
「日本人同士が日本でやる世界戦で、日本人がジャッジにつく。これはどうなのかと思う。なんでかと言うと、世界戦。日本タイトルマッチじゃない。世界だから、世界のジャッジを入れなあかん。日本のジャッジは基本、前に出た選手に(ポイントを)つける。世界は違う。天心と拓真の試合をラスベガスでやっていたら、天心が勝っている。完勝で拓真が勝ったのではない。俺は天心が勝ったと思っている」
そして、こう続けた。
「(ファンは)先入観で見るところがある。『天心は強い』と。ちょっと押されたら『あれっ?やられてる?』というふうに見る。これは昔の亀田家と一緒。お兄ちゃんは、KOでずっと勝ってきて、1回ちょっとやられたら『負け』みたいな。そういう風に見られる。天心がまさにそれ。あれをフラットに見たら天心の勝ち。アメリカに行ったら、『天心の勝ち』と言っている人がいると思う」
動画のコメント欄には、亀田の見解に対して、以下のような疑問の声が上がった。
「日本・海外含めて、昨日の試合で天心勝ちって言ってる奴初めて見た」「この人大丈夫か?」「海外ボクシングのファン採点118対110でしたよ」「ジャッジが日本人だからぁ~ってメキシコ人ジャッジも116-112つけてたんですがそれは...」「素人から見ても那須川のパンチ当たってなかったけど」「天心の勝ちって言ってるプロや有識者はほとんどいないぞ」「全くもって見る目ないな」
初の世界タイトルマッチで敗れ、初黒星を喫した那須川。スポーツ紙の報道によると、那須川は試合後、自身の敗戦を認め、改めて世界王者を目指していくことを明言したという。