JR東日本とパスモが2025年11月25日に発表した新たなコード決済サービス「teppay(テッペイ)」のネーミングをめぐり、SNSで批判が広がっている。「モバイルSuica」と「モバイルPASMO」の新サービス「teppay」は、JR東日本の「モバイルSuica」と、株式会社パスモの「モバイルPASMO」が26年秋から27年春にかけて導入を予定している新たなコード決済サービスだ。既存のアプリを使っている場合、新たなアプリダウンロードや登録は不要で使い始めることができる。従来の交通系ICでは残高上限が2万円に設定されていたが、teppayでは高額決済にも対応。ユーザー同士で残高を「送る・受け取る」ことができるようになり、モバイルSuica・モバイルPASMOのアプリを超えたやり取りも可能だ。特定の地域に限定して使うことができる「地域限定バリュー(通称:バリチケ)」の提供も予定されている。「テッペイはネーミングを間違ってると思う」サービス名の由来について、JR東日本の常務取締役・中川晴美氏は25日の記者会見で「この名称には、大切にしたい3つの価値を込めています」と説明している。「1つ目は、『Travel』。交通事業社として、移動や旅を絡めた利得性を提供いたします」。2つ目は誰にでもやさしいサービスを目指す「Easy」、そして人と地域をつなぐ「Partnership」の3つだ。それぞれの頭文字と、「Pay」を組み合わせた「T+E+P+Pay」で「teppay」なのだという。決済時には、やや幼い声で「テッペイ♪」との決済音が鳴る仕様だ。このネーミングをめぐっては、SNS上で「人名と混同する」との指摘が相次いでいる。JR東日本の公式ニュースリリースXによる発表には、「テッペイはネーミングを間違ってると思うぞ。人名みたいだ。人名は避けた方が良い」「せめてSuica2とか、Suicaαみたいな"誰も傷つけない名前"にできなかったのかなと思います」など、困惑の声が寄せられた。「半ば義務のように金をたかられる未来が透けて見える」特にSNS上で拡散されたのが、「テッペイ」という名前を持つ個人が迷惑をこうむる可能性を懸念する投稿だ。「『teppay(テッペイ)』なんて名前をつけてくるあたり、本当に未来まで考えたのかと心配になる。全国の鉄平・徹平・哲平くんが『おいテッペイ、払っとけよ』と半ば義務のように金をたかられる未来が透けて見える」「日本中に『てっぺい』君がたくさんいて、財布扱いされる可能性があることに思い至らないところが、一流企業と呼べないところなのではと思う」海外では、すでに同様の事例が問題となっている。Amazonの音声アシスタント「Alexa(アレクサ)」が登場したあと、同名の子どもがからかわれたり、いじめを受けたりするケースが相次いだと報じられた。14年の発表から2年のあいだに、赤ちゃんに「アレクサ」と名付ける人が大幅に減少したとのデータもある。こうした背景を踏まえ、「アレクサ問題は認識してなかったのか...」「指摘されてるアレクサ問題もあるし、有人レジで何で払うか言わなきゃいけない時にPayPayとteppayは聴きわけしにくい場面ありそう」との声も上がっている。
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