男女共用の授乳室はあり?実際は奥に専用個室 表記めぐりX上で議論、那覇空港「他空港に倣ったが、見直しを検討」

   那覇空港(那覇市)にある男女共用の授乳室について、理解しがたいとの指摘がネット上の一部で出て、議論になっている。

   実際は、授乳室内の専用個室を使うが、使いづらいとの声も母親から出ている。授乳室を管理する那覇空港ビルディングは、「表記についてご意見をいただきましたので、見直しを検討したいと思っています」と取材に説明した。

  • 写真はイメージ
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  • 那覇空港の公式サイトから
    那覇空港の公式サイトから
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「授乳している最中は恐怖」「正直場所は分けて欲しい」

   「こちらの授乳室は男女共用です」。ピンク色の大きな哺乳瓶マークの下に、こう記されている。

   英語や中国語、韓国語でも、「男女共用」と示した。そのうえで、「皆様のご理解をお願いいたします」と呼びかけている。

   これは、授乳室に入るドアの一部分を撮った写真で、2025年11月25日にX上で投稿された。投稿者は、多様性と言われるが理解しがたいと疑問を呈した。

   那覇空港旅客ターミナルビルの公式サイトを見ると、男女共用授乳室は、1~3階の手洗いに併設されているとあった。「室内にはオムツ交換台、調乳器等が備えてあります。授乳専用個室もあり、男女兼用で使用することができます」と紹介されている。授乳室内の写真も添えられており、奥に2つの個室が見えた。

   男女共用を疑問視した投稿は、2万件ほどの「いいね」が集まっており、リプライなどを通じて議論になっている。

   専用個室があるとはいえ、授乳室内に父親も入れるとあって、母親側からは違和感を訴える声も出た。「授乳している最中は恐怖でしかありません」「多様性もここまで来たら行き過ぎ」といった本音が漏れ、オムツ交換台などと専用個室について、「正直場所は分けて欲しい」との意見も出た。

   他の施設では、ベビールーム、赤ちゃん休憩室といった名前も使われているとして、「那覇空港の命名が悪い」「授乳室って名称の変更して」などとも書き込まれている。

   男女共用授乳室について、那覇空港ビルディングの経営管理部は28日、J-CASTニュースの取材に対し、こう説明した。

「授乳ブース前の床に『女性専用』とサイン表示したい」

「他の空港では、授乳室との表示が一般的ですので、参考にして導入しました。羽田空港は、ベビールームと表示しています。オムツ交換台やお湯が出てミルクが作れる調乳器などのスペースを別にしますと、移動が不便ですし、スペースの問題もあって、授乳ブースと同じ場所にしました。オムツ交換台や調乳器などは、手前に設置しており、父親の方もお使いいただけます」

   2つある個室の授乳ブースは、カーテンで入口を閉めるようになっている。ドア付きの個室がある空港もあるというが、のぞかれたといったトラブルはなく、苦情も来ていないとした。

   奥の授乳ブースは、女性だけが利用可能だといい、「使い方が分かりにくいとのご指摘がありましたので、ブース前の床に『女性専用』とサイン表示したいと考えています」と話した。「男女兼用で使用」が個室も指すとも読める公式サイトの表示についても、見直したいとした。

「今回、SNS上でご意見をいただきましたので、お客様の声をお聞きしながら、改善すべきところはしたいと考えています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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