韓国プロ野球(KBO)リーグの今季MVPコディ・ポンセ投手(ハンファイーグルス、31)が、米大リーグのトロント・ブルージェイズと契約に合意した。大リーグ公式サイト「mlb.com」が2025年12月3日に報じた。年俸は1億5000万円から一気に10倍アップ報道によると、ポンセはブルージェイズと3年総額3000万ドル(約46億円8000万円)の契約で合意したという。米カリフォルニア州出身のポンセは、大リーグのピッツバーグ・パイレーツから21年オフに日本ハムに移籍した。日本ハムでは2年間プレーし、7勝10敗だった。23年オフに楽天に移籍し、24年シーズンは3勝6敗、防御率6.72。日本球界で計3年間プレーし、通算10勝16敗、防御率4.54。24年オフに活躍の場を韓国に求め、ハンファ・イーグルスに移籍した。KBOリーグ1年目の今シーズン、29試合に登板し17勝1敗、防御率1.89を記録した。最多勝、最優秀防御率、最多奪三振のタイトルを獲得し、KBOリーグの年間MVPに選出された。ポンセの韓国での活躍は、大リーグのスカウトらも注目し、シーズン終盤には複数球団のスカウトが来韓したという。韓国メディアの報道によると、ポンセはハンファ・イーグルスと年俸総額100万ドル(約1億5000万円)の単年契約を結んでいた。大リーグ復帰にあたり、年俸は一気に10倍アップとなる。アメリカンドリームをつかんだポンセに対し、韓国メディア「OSEN」(ウェブ版)は、「ポンセ3年3000万ドル、予想を大きく上回る金額」などのタイトルで記事を展開した。「ポンセ程度の球速と変化球はMLBではごく普通のレベル」記事では、サンフランシスコ・ジャイアンツがポンセの獲得を目指していたことに言及し、「ジャイアンツに所属する(韓国出身の)イ・ジョンフと、ポンセがチームメイトになることはなかった。ジャイアンツは、ポンセの契約金額にただただ驚愕するしかなかった」と伝えた。KBOリーグでの好成績を考慮し、複数の米メディアがポンセの「市場価値」を3000万ドルから4000万ドルの契約とみていた。一方、韓国メディアの中には、このような評価に疑問符をつけるメディアも。スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(ウェブ版)は、ブルージェイズとの契約が合意に達する以前に、ポンセの「価値」を次のように分析していた。「プロデビュー後、1度も特別な活躍を見せられなかったポンセが、今年は運良くMLBやNPBよりも打者のレベルが低いKBOリーグで『一時的な活躍』をしたに過ぎないという評価がある。まるで『虎のいない山で狐が王様ごっこをした』構図という意味である。こうした観点から見ると、ポンセはかなりリスクの大きい投手だ」そして、こう続けた。「大リーグに戻って先発ローテーションを担った際、25年シーズンのKBOリーグ時のような威力を発揮できない可能性が高い。メジャーリーグ打者のパワーは、確実にKBOリーグの打者に比べて圧倒的だからだ。ポンセ程度の球速と変化球は、確かにKBOリーグでは『特級』だが、MLBではごく普通のレベルである」年俸大幅アップで大リーグに復帰するポンセ。果たして契約に見合うほどのパフォーマンスをみせることができるか。韓国MVP投手の来季に注目される。
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