映画「国宝」の興行収入が「踊る大捜査線THEMOVIE2レイボーブリッジを封鎖せよ!」(2003年)を抜いて、邦画の実写作品の歴代最高興収を22年ぶりに更新したが、2025年12月3日の情報番組「ノンストップ!」(フジテレビ系)は「国宝」に主演した俳優の吉沢亮さん(31)が、その苦悩と喜びを語った。すり足が出来るまでに3か月、意地になりながら稽古する吉沢さんは2日に東京都内で行われたイベントに出席、そこで番組はインタビューを実施。「国宝」撮影後の達成感について吉沢さんは「よくわからないまま終わって、作品を見てもちょっと他人事として見てしまう」と語った。映画で演じた女形については「役者はその人なりの正解みたいなものがあるので正直な話、下手でも味になる。でも歌舞伎に関しては型があって特有というか唯一無二なんでしょうね。基礎がバッチリ固まっていないとダメ。下手じゃダメなんですよね」と女形を演じる際の苦労について話した。最初のすり足をできるまでに3か月かかったことを明かしたうえで「やればやるほど本物の歌舞伎役者さんたちのすごさというか、これはもう1年半じゃ絶対に間に合わないなと思いながらやってました。ある意味意地になりながら、どうにかやったという感じ」と話した。「国宝」ブームはありがたいが、この映画の吉沢亮を超えたい吉沢さんは、「国宝」を手がけた李相一監督作品が好きで、かつて李監督の映画のオーディションも受けたという。オーディション中に李監督は机の上の資料を見たり外を見たりして、一度も吉沢さんに目を合わせなかったという。吉沢さんは「演技をしながら『これは落ちたな』と思いながらやってました。絶望しかなかったですね、その時は」と振り返った。「これから監督と仕事をすることは一生ないんだろうな」と思っていた吉沢さんに「国宝」主演のオファーが。「『まさか、俺か!』という驚きと喜びがあった」という。現在の「国宝」ブームについては「ありがたい」と話しつつも「国宝の吉沢亮というイメージを超えていくために何が必要なのか考えていかなければいけない」と話していた。水曜レギュラーのお笑い芸人角田晃広さんは前日の吉沢さんも出席したイベントの司会をしている。角田さんは「吉沢さんとは10年ほど前に『男子高校生の日常』という映画で共演した。あれから吉沢さんは修羅場をくぐり抜けて、美しく色気もオーラも出ている」と話す。MCの設楽統さんは角田さんを見ながら「全然違うもんね」と突っ込みを入れていた。(ジャーナリスト 佐藤太郎)
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